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グローバル化と言語能力
本体6,800円+税
ISBN 9784750342603
判型・ページ数 A5・736ページ
出版年月日 2015/10/27

グローバル化と言語能力

自己と他者、そして世界をどうみるか

言語学習は、コミュニケーションを促進する手段であるだけでなく、アイデンティティや他者性、さらには文化や世界についての理解を深める鍵となる。本書は、グローバル化時代における言語と文化の多様性と、それが教育とどう関係するのかという問題について考察する。

 

【関連Webサイト】

OECD東京センター

OECD教育研究革新センター

 

【内容紹介(リーフレット)】

『グローバル化と言語能力』リーフレット【PDF:1.8MB】

 

【内容紹介(サンプルページ)】

概要 【PDF:360KB】

序文 【PDF:540KB】

第1章 グローバル化する世界における言語学習 【PDF:1.2MB】

第9章 人工内耳とろう文化【PDF:1.1MB】

 

【執筆者紹介】

ブルーノ・デラ・キエザ(Bruno della Chiesa)(ヨーロッパ)[第1章・第25章]
 OECD教育研究革新センター(CERI)の上級アナリスト。フランスの外交官、水産物販売、SF編集の経歴を有する。現在はハーバード大学教育学大学院で、「Learning in a Globalizing World(グローバル化する世界における学習)」と題した通年講座を担当している。倫理学(倫理哲学)と密接に関連するグローバル意識の向上というキエザの研究テーマは、以前の研究対象であった言語教授法および社会言語学に、教育神経科学など近年の関心領域や、国際的な政策策定に携わった経験を結びつけるものである。オーストリア、エジプト、フランス、ドイツ、メキシコ、アメリカに在住経験がある。

ヒグリアーナ・メルシ(Gigliana Melzi)(ペルー)[第2章]
 ニューヨーク大学の応用心理学准教授。主な研究テーマは、2言語学習を行うラテンアメリカ系の子どもの言語とリテラシーの発達である。

アディーナ・R. シック(Adina R. Schick)(アメリカ)[第2章]
 ニューヨーク大学で応用心理学の後期博士課程に在籍中。主な研究テーマは、2言語学習を行うラテンアメリカ系の子どもの会話能力に家庭や学校が及ぼす影響である。

ナットパット・チャニャヴァナクル(Natpat Chanjavanakul)(タイ)[第3章]
 カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)の教育心理学研究博士課程に在籍中。ハーバード大学の「心・脳・教育(Mind, Brain, and Education)」コースで教育学修士号を取得。高校教員の経歴を持ち、2010~11年には中国政府とユネスコによる長城奨学金を受ける。専門は、認知神経科学と言語学習の結合と科学教育である。

ローデス・ロドリゲス=チャムシー(Lourdes Rodriguez-Chamussy)(メキシコ)[第4章]
 国連開発計画(United Nations Development Programme, UNDP)での勤務経験があり、現在はメキシコ大統領府で働く。カリフォルニア大学バークレー校で農業資源経済学の博士号を取得。現在は、社会政策・社会開発に関する政治経済学の研究を行う。

ルイス・フェリペ・ロペス=カルバ(Luis Felipe Lopez-Calva)(メキシコ)[第4章]
 世界銀行(World Bank)ラテンアメリカ・カリブ海地域のリードエコノミスト。ブラジルで大規模な技術援助計画の責任者を務めるとともに、ラテンアメリカ・カリブ海地域の若年出産に関するプロジェクトを率いる。

宮本晃司(Koji Miyamoto)(日本)[第4章]
 OECD教育研究革新センター(CERI)のエコノミストであり、「学習の社会的成果(Social Outcomes of Learning)」プロジェクトに携わった後、現在は「教育と社会的進歩(Education and Social Progress)」プロジェクトを統括する。専門は教育経済学と生涯学習政策。

ジェニファー・ウォーデン(Jennifer Worden)(アメリカ)[第5章]
 ハーバード大学教育学大学院の博士課程に在籍中。哲学、教育政策、そして心・脳・教育という3分野にわたる学際的研究を通して、多元的民主主義への参加に向けた教育の課題を中心に、研究に取り組んでいる。

マシュー・シャピロ(Matthew Shapiro)(アメリカ)[第6章]
 2003年に化学工学の学士号を取得してタフツ大学を卒業し、その後現在まで教職にある。ハーバード大学教育学大学院で修士号を取得。ワシントンで生まれて人生のほとんどをアメリカで過ごすが、現在はスペインのマドリードで中等学校の理科を教えている。国外で教鞭をとり生活することは「すばらしい経験」だという。

ラウアン・ケンジェハヌリー(Rauan Kenzhekhanuly)(カザフスタン)[第7章]
 モスクワのカザフスタン共和国大使館一等書記官、カザフスタン国営放送モスクワ支局長、マンギスタウ州知事顧問として、内政、外交政策課題への助言を行っている。2010~11年には、ハーバード大学ウェザーヘッド国際問題研究所(Weatherhead Center for International Affairs)の特別研究員を務め、カザフ語も教えた。ウィキビリム財団(Wikibilim Foundation)の創設者であり、現在、カザフ語のインターネット環境整備のためのプロジェクトを複数実施している。

サラ・キャサリン・フックス(Sarah Katherine Fuchs)(アメリカ)[第8章]
 ハーバード大学教育学大学院で、言語・リテラシーの教育学修士号を取得。ニューヨーク州ブルックリン在住。コミュニティの発展、移民、言語教育、家庭でのリテラシー教育などの関心を融合するかたちで研究を進めている。現在、成人の生徒に第二言語としての英語(ESL)を教える。

ピーター・ブロード(Peter Broad)(アメリカ)[第9章]
 独立教育コンサルタント。学校が中等および中等後教育段階の生徒に対して、カリキュラムに基づく有意義な体験学習を提供するのを助けることが活動の中心である。ハーバード大学教育学大学院にて教育学修士号を取得。

ジェシカ・スコット(Jessica Scott)(アメリカ)[第10章]
 ハーバード大学教育学大学院の博士課程に在籍中。ボストン大学の研究助手、マサチューセッツ大学(ボストン)の非常勤教員も務める。元高等学校教員であり、高等学校段階のろう者および難聴者の指導経験を持つ。研究の対象には、アメリカ手話(American Sign Language, ASL)を第一言語とするろう児の教育や、ろうの生徒や難聴の生徒に向けた読み書き能力の適切な指導法などがある。また、手話の言語学的分析や比較言語学的分析にも関心がある。

サティア・ブリンク(Satya Brink)(カナダ)[第11章]
 カナダの国立学習政策研究所(National Learning Policy Research)の所長として、カナダ人材技能開発省(Human Resources and Skills Development Canada)の要請で国内外のデータ分析を行い、人的資源拡充をめざす国家政策策定のための科学的証拠の創出に責任を負う。博士号所有。第11章の共同執筆者、マシュー・オーデ(Mathieu Audet)、ジャスティン・バヤード(Justin Bayard)、ダレン・キング(Darren King)は、ブリンクのチームで調査分析を担当している。

アルミダ・リザラガ(Armida Lizarraga)(ペルー)[第12章]
 ハーバード大学教育学大学院の研究員であり、ラテンアメリカ系移民家族の持つ学校制度に関する知識と、その子どもの学業成績との関連を調べる研究を主導している。また、子どもの読解力の成績や、ラテンアメリカ系移民第一世代の生徒に対する環境の影響に関して、学際的な縦断的研究も行っている。リザラガの主な研究テーマは、特に多言語使用集団における、子どもの言語とリテラシーの発達である。中国とメキシコで、カリキュラムの開発・評価に関するプロジェクトの顧問を務める。ブラジル、スペイン、アメリカで言語的に多様なクラスで教鞭をとるなど、国際的な経験もある。

ジェシカ・ウェルチ(Jessica Welch)(アメリカ)[第13章]
 ハーバード大学教育学大学院で「心・脳・教育(Mind, Brain, and Education)」プログラムを履修中。北アメリカと東アフリカでバイオリン指導者とアート・アドミニストレーター(arts administrator)を務めた経験から、早期の音楽教育が認知発達に及ぼす影響、特に困難な境遇にある子どもの場合の影響を研究するにいたった。現在はコロラド州オーロラにあるアクセルアカデミーでスペイン語教員として働くとともに、個人的に、また地域プログラムを通じて、バイオリンの指導を続けている。

本名信行(Nobuyuki Honna)(日本)[第14章]
 青山学院大学名誉教授。同大学国際政治経済学部で、社会言語学と国際コミュニケーションの教鞭をとっていた。国際異文化間コミュニケーション研究学会(International Association for Intercultural Communication Study, IAICS)の創設者の一人であり、2007~09年に会長を務めた。日本の異文化間教育学会理事も務めた。学術雑誌『Journal of Multilingual and Multicultural Development』および『International Journal of Bilingual Education and Bilingualism』の編集委員でもあった。現在、英語の多文化化にあわせて、言語意識教育を中心とした異文化間リテラシープログラムの開発に取り組んでいる。

ギョン・ソク・チャン(Kyung Suk Chang)(韓国)[第15章]
 韓国教育課程評価院(Korea Institute for Curriculum and Evaluation)の特別研究員。中等学校やさまざまな大学で、英語教育および教員教育に携わる。2009年にはOECD教育研究革新センターで、「グローバル化と言語能力(Globalisation and Linguistic Competencies)」プロジェクトのコンサルタントを務めた。研究の関心は、アクションリサーチ、学校を中心とした教員研修、韓国におけるグローバル化と英語、政策評価である。

シモーン・ボリンジャー(Simone Bollinger)(グアム, アメリカ)[第16章]
 グアム・コミュニティカレッジの英語教員であり、エコウォリアーズ(Eco Worriors)のアドバイザーも務める。この2年、夏季は、グアム大学ミクロネシア言語研究所でチャモロ語教員と活動し、サイラス・ロルビン(Cyrus Rolbin)とともに、3言語(チャモロ語、英語、日本語)によるチャモロ文化の参考書『The ABCs of Chamorro(チャモロ語のABC)』(近刊)制作作業を進めてきた。ハーバード大学教育学大学院にて教育修士号を取得。

アレハンドロ・ラファエル・ベルモント(Alejandro Rafael Belmont)(ペルー)[第17章]
 国際心・脳・教育学会(International Mind Brain and Education Society)フェロー(ハーバード大学から参加)であり、テキサス州ダラスとペルーのリマで客員研究者として働く。子どもの発達に関する研究成果を用いて、多文化状況における教育成果向上のための個別プログラムの作成と実施に取り組む。ハーバード大学教育学大学院にて教育学修士号を取得。

リサ・マルヴィー(Lisa Mulvey)(アメリカ)[第18章]
 ハーバード大学教育学大学院で国際教育政策の教育学修士号を取得。フランスで1年間英語を教えた経験があり、現在はニューハンプシャー大学で、二つの国外留学プログラムのコーディネータを務めている。研究の関心は、世界的市民権、国際教育、言語とリテラシー、異文化間学習、国際交流プログラム運営にある。

エスター・ユナ・チョー(Esther Yoona Cho)(アメリカ)[第19章]
 社会科学研究会議(Social Science Research Council, SSRC)の教育研究プログラムでコーディネータを務める。研究の関心は、高等教育を受ける機会と高等教育による成果にあり、なかでも、高等教育における学習と労働市場での成果に関する諸要因の縦断的研究に力を入れている。SSRCに参加する前にはOECD教育局のコンサルタントとして、教育研究革新センター(CERI)と、教育訓練政策課(Educational Training and Policy, ETP)の移民教育プログラムに関わった。デューク大学で国際比較研究の学士号、ハーバード大学教育学大学院で言語・リテラシーの教育学修士号を取得。


ヴァネッサ・クリストフ(Vanessa Christoph)(ドイツ)[第20章]
 神経科学と学習のトランスファーセンター(TransferZentrum fr Neurowissenshaften und Lernen, ZNL)(ウルム大学)の特別研究員。1999年から2004年まで、OECD教育研究革新センター(CERI)に勤務。社会学修士。現在、ZNLで「ドイツの3歳から10歳のための理数系教科アトラス(MINT-Atlas 3-10 fr Deutschland)」プロジェクトに参加している。このプロジェクトは、ドイツの就学前および初等教育機関におけるSTEM(科学・技術・工学・数学)振興策のマッピングと分析を目的とする。クリストフの研究の関心は、言語習得、教育社会学、移民教育関連問題にある。

E. B. オドネル(E. B. O'Donnell)(アメリカ)[第21章]
 マサチューセッツ州ボストンを拠点に活動する国際教育コンサルタント。主な研究テーマはリテラシー、言語習得、世界的市民権、国際教育である。ハーバード大学教育学大学院で教育学修士号を取得。

マッシミリアーノ・タロッツィ(Massimiliano Tarozzi)(イタリア)[第22章]
 トレント大学の認知科学教育学部の准教授。質的研究法や教育社会学など、数多くの講座を担当する。研究の関心は、質的研究法、異文化間教育、公民教育、教育哲学にある。各種の雑誌の編集委員を務め、研究員向けのフルブライト奨学金も受けた。1997年にボローニャ大学で博士号を取得。

クリスティーナ・ヒントン(Christina Hinton)(アメリカ)[第23章]
 教育学博士。ハーバード大学で、神経科学と教育学の結合に関する問題を中心に研究している。また、OECD教育研究革新センター(CERI)と、国際連合児童基金(United Nations Children's Fund, UNICEF)の両方で教育政策の研究にも携わる。ブリズベーン、ボストン、コペンハーゲン、ロンドン、パリに在住経験がある。

ジェシカ・C. H. グラント(Jessica C. H. Grant)(アメリカ)[第24章]
 オレゴン州南部メドフォードにあるセントメアリーズ校のスペイン語教員。異文化間理解の促進は、語彙や動詞の活用の学習を進めるのと同様に重要であると考えており、カリキュラムへのスペイン音楽の導入が、いずれの目的のためにもきわめて効果的であることを明らかにしている。神経認知レベルでの音楽と言語の関係に、強い関心がある。

ダーク・ヴァン・ダム(Dirk Van Damme)(ベルギー)[終章]
 OECD教育研究革新センター(CERI)の所長を務める。2008年にOECDに関わるようになるまでは、ヘント大学で教育学の教授を務めるとともに、他のいくつかの大学で比較教育学を講じていた。主な研究分野は高等教育政策、教育の質保証、生涯学習である。ベルギーのフラマン語共同体政府において、教育相の諮問機関の責任者や顧問を歴任している。

 はしがき
 謝辞
 主な用語
 刊行にあたって:グローバル化時代における言語学習と文化
 概要
 序文


第Ⅰ部 グローバル化・言語・モチベーション

第1章 グローバル化する世界における言語学習
 ――ブルーノ・デラ・キエザ
 第1節 序論
  コラム1.1 2言語使用をどうみるか
 第2節 ここでいう「言語」とは何か
 第3節 学校教育と従来の教育における言語学習
 第4節 モチベーションと学習成果の環境要因
  コラム1.2 モチベーション・ヴォルテクス
  コラム1.3 モチベーション・ヴォルテクスについて
 第5節 既存の理論は役に立つか
 第6節 複数言語の習得は「グローバル意識」を高めるのに役立つか
  コラム1.4 言語教育の成功を左右する「ドクサ」とは

第2章 モチベーションと第二言語の習得
 ――ヒグリアーナ・メルシ/アディーナ・R. シック
 第1節 序論
 第2節 モチベーションと第二言語習得
 第3節 L2モチベーションの集団による差異
 コラム2.1 非母語「学習」のモチベーションと非母語「教育」のドクサ

第3章 言語学習のモチベーション理論
 ――ナットパット・チャニャヴァナクル
 第1節 序論
  コラム3.1 子どもの外国語学習
 第2節 刺激評価理論
 第3節 モチベーションと注意理論
 第4節 自己決定理論
 第5節 マインドセット理論
 第6節 まとめ:研究結果とその意味するところ

第4章 言語習得の経済的誘因
 ――ローデス・ロドリゲス=チャムシー/ルイス・F. ロペス=カルバ/宮本晃司
 第1節 序論
 コラム4.1 学ぶ喜びのために学びたい
 第2節 背景:グローバル化と言語の役割
 第3節 経済的側面に注目する
 第4節 経験的証拠
 第5節 経済的収益の役割を適切に評価する方法
 付録4.A1 研究で得られた証拠一覧

第5章 エストニアとシンガポールの2言語教育政策と言語学習
 ――ジェニファー・ウォーデン
 第1節 序論
 第2節 なぜ多言語使用なのか
 第3節 エストニア
 第4節 シンガポール
 第5節 考察
 コラム5.1 日本の「在日」韓国・朝鮮人に関する事例研究


第Ⅱ部 言語・文化・アイデンティティ

第6章 ジェスチャーから世界をみる:その比較文化的考察
 ――マシュー・シャピロ
 第1節 ジェスチャーとは何か
 第2節 文化によるジェスチャーの差異
 第3節 非母語の教育と学習におけるジェスチャー
 第4節 結び

第7章 中央アジアにおけるイデオロギーと文字改革
 ――ラウアン・ケンジェハヌリー
 第1節 序論
 第2節 唯物論的言語学
 第3節 ラテン文字化:「東方の偉大なる革命」
 第4節 キリル文字化:統一と分離
 第5節 ラテン文字化:新時代
 第6節 カザフ語のラテン文字化をめぐる議論
 第7節 結び
 第8節 用語解説

第8章 ヴェルラン:フランス語の逆さ言葉と文化
 ――サラ・フックス
 第1節 序論
 第2節 ヴェルランとは何か
  コラム8.1 言語によるもう一つの階層化か?
 第3節 隠語とヴェルランの小史
 第4節 ヴェルランの現在
 第5節 ヴェルランを使用する集団:使用による包摂
 第6節 外部からの視線:ヴェルランの使用による排除
 第7節 言語の社会化におけるヴェルランの役割
 第8節 ヴェルランが現在と未来に対して持つ意味
 付録8.A1 ヴェルラン、派生語、再ヴェルラン化の例
 付録8.A2 『ミントティー(The a la menthe)』:ラ・コシオン(La Caution)
  コラム8.A2.1 アメリカにおける中国系移民の文化的アイデンティティ

第9章 人工内耳とろう文化
 ――ピーター・ブロード
 第1節 序論
 第2節 背景
 第3節 人工内耳とろう文化
  コラム9.1 議論の余地がある
 第4節 ろう文化の今後
 第5節 結び
  コラム9.2 「文化」としてのろう
  コラム9.3 映画『バベル』について

第10章 神経科学と手話
 ――ジェシカ・スコット
 第1節 序論
 第2節 言語と神経科学
 第3節 手話と神経科学
  コラム10.1 手話は言語である!
 第4節 研究結果を踏まえて
 第5節 今後の研究に向けて
 付録10.A1 世界の手話
  コラム10.A1.1 言語としてのダンス


第Ⅲ部 地域・言語・政策

第11章 グローバル化と多言語使用国家:カナダの場合
 ――サティア・ブリンク/ダレン・キング/マシュー・オーデ/ジャスティン・バヤード
 第1節 言語能力とグローバル化の相互関係
 第2節 カナダの事例研究:その言語的多様性
  コラム11.1 言語関連の用語
 第3節 言語的多様性の向上と低下に影響を及ぼす要因
 第4節 カナダにおける言語能力の育成
  コラム11.2 カナダにおける言語能力支援のための法的枠組み:関連法とその概略
 第5節 グローバル化する世界で言語能力がもたらす個人的および社会的収益
 第6節 結び

第12章 カタルーニャの言語政策と新たな移民に伴う問題:私たちはカタルーニャ語を話す
 ――アルミダ・リザラガ
 第1節 序論
 第2節 カタルーニャ語存続の歴史
 第3節 言語正常化法:カタルーニャ語再興のための政治的・法的枠組み
  コラム12.1 オーストラリア先住民の子どもに対する英語
 第4節 外国からの移民による問題
 第5節 新たな問題に対応するための政策改定
 第6節 結び
  コラム12.2 オカナガン―コルビル語「Nsyilxcen」

第13章 タンザニアにおける教育と創造性
 ――ジェシカ・ウェルチ
 第1節 タンザニアにおける支援組織と教育
 第2節 ウモジャ・アートセンター:従来とは異なるアプローチ
 第3節 分離と教育
  コラム13.1 人種差別?
 第4節 ウモジャ・アートセンターにおける芸術・教育・参加
 第5節 創造性と教育
 第6節 結び
  コラム13.2 知識体系の橋渡し:マラウィで伝統的な科学知識と西洋の科学知識をつなぐ

第14章 アジアにおける国際コミュニケーションのための多文化言語としての英語
 ――本名信行
 第1節 はじめに:多文化言語としての英語
 第2節 普及と変容
 第3節 世界諸英語
 第4節 アジアの言語としての英語
 第5節 アジアで使用される英語の多文化性
 第6節 多文化言語としての英語のキャパシティを拡大する
 第7節 異文化間の英語と多様性マネジメント:教育的対応の必要性
 第8節 結び

第15章 日本と韓国の外国語教育:政策と実践、そして課題
 ――ギョン・ソク・チャン
 第1節 序論
 第2節 分析の枠組み
 第3節 歴史の中の英語教育
 第4節 グローバル化への対応:21世紀に向けた非母語教育改革
  コラム15.1 2003年のアクションプランの概要
 第5節 今後の課題
 付録15.A1 日本と韓国における英語教育年表

第16章 グアム島における言語学習とチャモロ文化
 ――シモーン・ボリンジャー
 第1節 序論
 第2節 行動主義:その失敗と教訓
 第3節 非母語学習理論の躍進:誤用分析と中間言語
 第4節 言語的社会化論
 第5節 文化を通した第二言語教育
 第6節 思考実験:チャモロ語の授業
 第7節 結び
  コラム16.1 生徒はどのような文化的能力の獲得をめざすべきなのか

第17章 ペルーにおける言語学習:ケチュア語話者のスペイン語習得の問題
 ――アレハンドロ・ベルモント
 第1節 序論
 第2節 ペルーにおける2言語使用と文化の保護
 第3節 ケチュア語からスペイン語へ:機能的収束に関する懸念
 第4節 第二言語学習を理解するための神経科学的アプローチ
 第5節 認知刺激の重要性とその改善への展望
  コラム17.1 言語的遺産:忘れられた言語のルーツ
 第6節 結び


第Ⅳ部 人口移動・言語・移民

第18章 なぜ留学するのか、しないのか:アメリカの大学生と留学
 ――リサ・マルヴィー
 第1節 序論
 第2節 なぜ留学するのか
 第3節 アメリカの大学生の留学傾向と統計データ
 第4節 政府の留学支援
 第5節 留学に関する調査
 第6節 結び
 付録18.A1 サンプル調査
  コラム18.A1.1 コロンビア大学へと旅立つ妹へ

第19章 移民政策の比較研究:カナダとアメリカの場合
 ――エスター・ユナ・チョー
 第1節 序論
 第2節 カナダとアメリカを調査対象にした根拠
 第3節 両国の社会的背景:1945年以降の移民
 第4節 両国の社会的背景:公民権と統合
 第5節 文化的・言語的多様性に対する政策の有無
 第6節 言語を介した移民の統合
 第7節 学校における移民若年者の統合
 第8節 アメリカにおける移民教育
  コラム19.1 ホットチートスがない:喪失とあこがれ
 第9節 カナダにおける移民教育
 第10節 カナダとアメリカに関する考察の結び
  コラム19.2 事例研究:フランス
  コラム19.3 事例研究:フィンランド
  コラム19.4 事例研究:日本
 第11節 結び
  コラム19.5 移民と移民の対立

第20章 早期の能力別コース分けと移民
 ――ヴァネッサ・クリストフ
 第1節 序論
 第2節 民族的・文化的・地理的背景と「ハビトゥス」
 第3節 社会経済的背景と「資本」の役割
 第4節 ドイツ語の能力
  コラム20.1 言語的ルーツの喪失
  コラム20.2 アメリカにおける移民の生徒と英語の語彙
  コラム20.3 コース分けについて
  コラム20.4 公平性とPISA調査の結果
 第5節 OECD生徒の学習到達度調査(PISA)
  コラム20.5 残念な会話:「なぜ英語くらい自分で学べないのか」
 第6節 最終学歴
 第7節 職業教育訓練
 第8節 ブルデューの「社会的再生産」
 第9節 結び
  コラム20.6 移民の国なのに言語は一つ?
  コラム20.7 消滅と希望の間で:危機にあるバングラデシュ先住民の言語と文化の復活をめざして

第21章 メキシコの教育制度と国外移住
 ――E. B. オドネル
 第1節 序論
 第2節 メキシコの移住傾向
  コラム21.1 ホルヘの場合(その1)
  コラム21.2 ホルヘの場合(その2)
 第3節 メキシコの教育政策:国外移住を促進しているのか、妨げているのか
  コラム21.3 アナの場合
 第4節 生徒を就業に備えさせるために何ができるか
  コラム21.4 マルタの場合
 第5節 結び
  コラム21.5 おれたちは「イケテル」
  コラム21.6 インターネットの(不法?)移民


第22章 ヨーロッパの異文化間教育とアメリカの多文化教育
 ――マッシミリアーノ・タロッツィ
 第1節 序論
 第2節 移民背景を持つ生徒の状況と学業成績
 第3節 欧州連合の公式方針である異文化間教育
 第4節 アメリカとヨーロッパ諸国が相互に学べること
 第5節 結び
  コラム22.1 言語の等式と文化の等式


第Ⅴ部 言語の学習・方法・目的

第23章 コスモポリタン教育:グローバル化する世界で他者への関心を育てる
 ――クリスティーナ・ヒントン
 第1節 序論
 第2節 生物的進化と文化的進化
 第3節 他者への関心の生物学的傾向
  コラム23.1 「波及効果」
 第4節 コスモポリタン的な倫理観による他者への関心
 第5節 学校の役割
  コラム23.2 ロス・スクール
 第6節 結び
  コラム23.3 他の文化の探究に意欲のない生徒への対応
  コラム23.4 コスモポリタニズムと文化と平和

第24章 言語学習のツールとしての音楽:活用も評価も不十分
 ――ジェシカ・グラント
 第1節 言語の教育と学習を強化するツールとしての音楽
 第2節 脳における音楽と言語の関係
  コラム24.1 音楽と言語の早期習得
 第3節 音楽が言語学習に及ぼす影響とは
 第4節 音楽教育の効果
 第5節 音楽に対する政策や見方の変化
 第6節 結び
  コラム24.2 音楽、言語、そして脳内の「沈黙の回路」
  コラム24.3 非母語学習に音楽や映像を利用する
  コラム24.4 数学と英語と中国語

第25章 「存在の拡大」:言語学習・文化的帰属・グローバル意識
 ――ブルーノ・デラ・キエザ
 第1節 序論
 第2節 非母語の教育・学習は本当にそれほど重要なのか
 第3節 「他の言語を知らない者は、自分の言語についても何も知らない」(ゲーテ)
  コラム25.1 水から出た魚
  コラム25.2 「ブルネス育ち」
 第4節 言語が世界観を形作る……
  コラム25.3 翻訳不可能?
  コラム25.4 自文化中心主義的普遍主義
 第5節 ドクサと不寛容の横暴に対抗する四次元立方体:「グローバル意識」をめざして
  コラム25.5 言語的・文化的対人能力の四次元立方体的状態の実現は、特権階級のためのものか
 第6節 良い市民を育てるのか、それとも良い人間を育てるのか
  コラム25.6 サミュエル・ハンチントンの『文明の衝突』
 第7節 再び、歴史から学ぶ:「新世界」と1550年のバリャドリードにおけるラス・カサス
  コラム25.7 1550年のバリャドリード論争はなぜ行われ、そこで何があったのか
 第8節 (神経)科学が取り組まねばならないこと
 第9節 笑い話ではすまない……
 謝辞

終章 グローバル化時代における言語政策の展望
 ――ダーク・ヴァン・ダム
 第1節 序論
 第2節 歴史的に受け継がれたもの
 第3節 新たな現実
 第4節 教育における言語政策の変化
 第5節 最後に

 執筆者紹介

 監訳者あとがき

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