ホーム > 香港バリケード
香港バリケード
本体1,600円+税
ISBN 9784750341484
判型・ページ数 4-6・304ページ
出版年月日 2015/03/15

香港バリケード

若者はなぜ立ち上がったのか

香港のトップを選ぶ「普通選挙」が実施されないことを知った若者たちが始めた抗議活動。市民も加わり、巨大な運動へと発展していった。だが、ある時期から市民の支持を失い79日間で幕を閉じた。雨傘革命とは何だったのか。社会・政治状況の分析と現地の人へのインタビューで多面的に考察し、今後の行方を展望する。


序章 雨傘革命を解剖する――香港新世代のメンタリティ[遠藤誉]


第Ⅰ部 バリケードはなぜ出現したのか[遠藤誉]

第1章 「鉄の女」サッチャーと「鋼の男」鄧小平の一騎打ち――イギリス植民地から中国返還へ
 1 アヘンを使って香港を奪ったイギリス
 2 新中国の誕生とイギリスの対中政策
 3 米中が接近するならイギリスも――一国二制度を準備した中国
 4 中英共同声明――地にひれ伏した美しい金髪

第2章 香港特別行政区基本法に潜む爆薬――成立過程とからくり
 1 香港特別行政区基本法起草委員会
 2 香港人という塊の「正体」は何か?
 3 基本法はいかなる爆薬を含んでいるのか?
 4 2003年、基本法第23条――爆発した50万人抗議デモ

第3章 チャイナ・マネーからオキュパイ論台頭まで――反愛国教育勝利の中で何が起きたのか?
 1 CEPAと「9プラス2」汎珠江デルタ大開発――チャイナ・マネーが「民心」を買う
 2 愛国論争と愛国教育導入への抗議デモ
 3 チャイナ・マネーが買った選挙委員会と長官選挙
 4 用意されていたオキュパイ論

第4章 雨傘革命がつきつけたもの
 1 立ち上がった学生たち――デモの時系列
 2 市民がついていかなかった、もう一つの理由――チャイナ・マネーが民主を買う
 3 中国中央はどう対処したのか?
 4 世界金融界のセンターを狙う中国
 5 アジア情勢を揺さぶる新世代の本土化意識――新しいメンタリティ
 6 ジミー・ライの根性と意地

 ◆コラム 自由のないところに国際金融中心地はできない[安冨歩]


第Ⅱ部 バリケードの中で人々は何を考えたのか

第5章 香港が香港であり続けるために――香港と日本人のハーフが見た雨傘革命[伯川星矢]
 香港の未来に不安を感じている若者たち
 新旧両世代間の葛藤
 誰のためにある香港?
 若者たちの声を聞く
 私にとっての雨傘革命

第6章 最前線に立った66歳の起業家と17歳の学生[刈部謙一]
 ジミー・ライ インタビュー
 黄之峰 インタビュー

第7章 香港のゲバラに会いに行く[安冨歩]

第8章 It was not a dream ――占拠79日を支えた想い[深尾葉子]
 20年目の香港へ
 返還後の香港に生まれた新たな生きざま
  【Interview1】現場を遠くから眺める人たち
  【Interview2】オキュパイに参加した人々
  【Interview3】占拠地区に80日間毎日夕食を届け続けたH夫妻と1歳の娘
  【Interview4】運動に加わり情報発信を続けたL氏
 運動で得たもの、失ったもの

終章 雨傘世代――バリケードは崩壊しない[遠藤誉]


 あとがき[深尾葉子/遠藤誉]

同じジャンルの本

香港の歴史

香港の歴史(単行本)

香港の歴史

香港の歴史(電子書籍)

中国年鑑 2020
 

このページのトップへ