ホーム > 身体性コンピテンスと未来の子どもの育ち
身体性コンピテンスと未来の子どもの育ち
本体2,400円+税
ISBN 9784750341118
判型・ページ数 4-6・256ページ
出版年月日 2014/12/30

身体性コンピテンスと未来の子どもの育ち

体力・運動能力に支えられ、また豊富な遊びを通して子どもたちは発達を遂げている。子どもの体力・運動能力の経年推移の調査から学校教育の果たす役割、さらには既存の運動能力では測ってこなかった道具操作・二重課題遂行・対人協働能力といった新たな視点を考察・提示する。

 

【執筆者一覧】

澤江 幸則(さわえ ゆきのり) ※編著者プロフィールを参照

木塚 朝博(きづか ともひろ) ※編著者プロフィールを参照

中込 四郎(なかごみ しろう) ※編著者プロフィールを参照

西嶋 尚彦(にしじま たかひこ)
筑波大学大学院博士課程体育科学研究科修了。教育学博士。筑波大学体育系准教授を経て、現在、筑波大学体育系教授。専門は、体育測定評価学、スポーツ統計学。
[主な著書]『多変量解析実例ハンドブック』(共著、朝倉書店、2002)、『スポーツの統計学』(共著、朝倉書店、2000)、『数理体力学』(共著、朝倉書店、1993)、など。

加藤 謙一(かとう けんいち)
筑波大学大学院修士課程体育学研究科(コーチ学)修了。博士(体育科学)。宇都宮大学教育学部助教授を経て現在、宇都宮大学教育学部教授。専門は、発育発達。
[主な著書]『小学校 子どもと楽しむ体育の授業――2 これは簡単! 陸上運動 走る・跳ぶ・投げる』(共著、学事出版、1998)、『疾走運動の発達』(共著、杏林書院、2001)、『スプリント&ハードル』(共著、陸上競技社、2012)など。

奥田 愛子(おくだ あいこ)
筑波大学大学院修士課程体育学研究科修了。修士(体育学)。現在、びわこ学院大学准教授。専門は、スポーツ心理学。

菊 幸一(きく こういち)
筑波大学大学院博士課程体育科学研究科単位取得退学。教育学博士。奈良女子大学文学部助教授を経て、現在、筑波大学体育系教授。専門は、体育社会学、スポーツ社会学。
[主な著書]『現代スポーツは嘉納治五郎から何を学ぶのか』(編著、ミネルヴァ書房、2014)、『21世紀のスポーツ社会学』(共著、創文企画、2013)、『よくわかるスポーツ文化論』(共編著、ミネルヴァ書房、2012)など。

岡出 美則(おかで よしのり)
筑波大学大学院修士課程体育研究科体育方法学専攻修了。愛知教育大学助教授を経て現在、筑波大学体育系教授。専門は、体育科教育学。
[主な著書]『体育科教育学の現在』(共著、創文企画、2011)『新版体育科教育学入門』(共著、大修館書店、2010)など。

坂本 昭裕(さかもと あきひろ)
筑波大学大学院修士課程体育研究科修了。臨床心理士。図書館情報大学助教授を経て現在、筑波大学体育系教授。専門は、野外教育、体験教育。
[主な著書]『キャンプの積木』(共著、日本キャンプ協会、2012)、『キャンプの知』(共著、勉誠出版、2002)、『野外活動――その考え方と実際』(共著、杏林書院、2001)など。

齊藤 まゆみ(さいとう まゆみ)
筑波大学大学院修士課程体育研究科修了。体育学修士。筑波技術短期大学助手を経て現在、筑波大学体育系准教授。専門は、アダプテッド体育・スポーツ学。
[主な著書]『アダプテッド・スポーツの科学』(共著、市村出版、2004)など。

阿江 通良(あえ みちよし)
筑波大学大学院体育科学研究科修了。教育学博士(筑波大学)。筑波大学体育系教授。専門分野はスポーツバイオメカニクス。
[主な著書]『スポーツバイオメカニクス20講』(朝倉書店、2002)など。

 シリーズ刊行にあたって(シリーズ巻頭言)


第1部 過去からの流れのなかの子どもの身体


第1章 現代の子どもの運動生活習慣と体力・運動能力(西嶋尚彦)
 はじめに

第2章 発達のなかの子どもの身体
  ●幼児期(木塚朝博)
 はじめに
 Ⅰ 幼児期運動指針
 Ⅱ デュアルタスクとは
 Ⅲ デュアルタスクの実践例
 Ⅳ 幼児教育現場への提言
 おわりに

  ●児童期(加藤謙一)
 はじめに
 Ⅰ 走・跳・投の基礎的運動技能の発達
 Ⅱ 小学生スプリンターの疾走能力の縦断的発達
 おわりに

第3章 原風景から見た幼少期の身体経験のもつ意味(中込四郎・奥田愛子)
 はじめに
 Ⅰ 原風景とは、そしてなぜ原風景か
 Ⅱ 子どもの遊び空間
 Ⅲ アスリートの原風景の特徴
 Ⅳ 双子のアスリートの事例
 おわりに


第2部 今を生きる子どもの身体

第4章 現代社会の特徴から“みた”子どもの身体――私たちは子どもの身体をどのように“みる”べきか(菊幸一)
 Ⅰ はじめに――現代社会における“課題”としての子どもの身体
 Ⅱ 子どもの身体をめぐる“遊び”と“スポーツ”
 Ⅲ 現代社会に求められる子どもの身体
 Ⅳ スポーツ空間論からみた子どもの身体
 Ⅴ おわりに―社会的行為としての子どもの身体の可能性

第5章 学習指導要領で求められる子どもの身体(岡出美則)
 Ⅰ はじめに――学習指導要領で示された子どもの身体への批判
 Ⅱ 学習指導要領で示された子どもの身体検討の手続き
 Ⅲ 学校教育全体で対応すべき課題としての子どもの身体
 Ⅳ 教科指導の対象としての身体
 Ⅴ 第二次大戦後の体力つくりの導入の経過
 Ⅵ おわりに

第6章 不適応の子どもの身体――〈私〉の身体を生きることのむずかしさ(坂本昭裕)
 はじめに
 Ⅰ 大人への過渡期にある身体
 Ⅱ 思春期の子どもにみられる不適応の実際
 Ⅲ 不適応の子どもの身体の語り
 Ⅳ 〈私〉の身体を生きることのむずかしさ
 Ⅴ 思春期を通過するための儀礼
 おわりに――現代社会が失ったもの

第7章 障害のある子どもの「身体」(澤江幸則・齊藤まゆみ)
 Ⅰ アダプテッド体育・スポーツ
 Ⅱ からだに障害のある子どもの「身体」
 Ⅲ 自閉症スペクトラム障害の子どもの「不器用さ」
 Ⅳ アダプテッド体育・スポーツからみた「身体」とは


第3部 未来の子どもの身体

第8章 未来につながる子どもの身体とその育ち――プロジェクトの取組とその成果(澤江幸則・木塚朝博)
 Ⅰ はじめに
 Ⅱ 調査項目について

第9章 子どもの身体性コンピテンスの発達に寄与するために――体育・スポーツ学における課題と提案(阿江通良)
 Ⅰ 子どもの身体性コンピテンスの発達における危機
 Ⅱ 日本の子どもは活発で、巧みに動けるのか
 Ⅲ 動きと器用さ(巧みさ、調整力)について
 Ⅳ 「効率よく動ける子ども」を育てるために
 Ⅴ 子どもの動きの発達に役立つ遊びや運動の確立のために


 あとがき
 編著者・執筆者紹介

このページのトップへ