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表象の政治学
本体4,800円+税
ISBN 9784750341101
判型・ページ数 4-6・480ページ
出版年月日 2017/04/30

表象の政治学

テレビドキュメンタリーにおける「アイヌ」へのまなざし

戦後60年間、数多く作られたアイヌ関連のドキュメンタリーは「アイヌ」の何を明らかにし、どのようなイメージを視聴者に与え、また変容してきたのか。「アイヌ」を創ってきた戦後の公共の放送空間を膨大なドキュメンタリーの分析とあわせ言説と表象から読み解く。

序章 日本のテレビ放送におけるアイヌの表象
 1 「アイヌ」の表象という問い──問題設定
 2 テレビドキュメンタリーにおける「アイヌ」へのまなざし──研究対象
 3 人類学(批判)とドキュメンタリー研究の架橋に向けて──先行研究
 4 テレビドキュメンタリーのテクスト分析へ──分析方法
 5 テクストをめぐる「他者性」のタイポロジーと本書の構成──作業仮説

第Ⅰ部 連続する「救済」のまなざし

第一章 「観光アイヌ」とは何か──まなざしの歴史的な変容をめぐって
 1 制作の背景と問題意識
 2 番組分析──一九五〇年代のドキュメンタリー『コタンの人たち』と「観光アイヌ」
 3 「観光アイヌ」の身体と社会的な経験の変容
 4 一九五〇年代のテレビドキュメンタリーにおける「他者性」の様相
 5 小結

第二章 帰属意識とは何か──一九六〇年代と二〇〇〇年代の番組比較
 1 制作の背景と問題意識
 2 番組分析──創造された「日本人」への帰属──『ペウレ・ウタリ~若き同胞』(一九六五年放送)を中心に
 3 番組分析──“宣言”する帰属の「矛盾」──『僕たちのアイヌ宣言~“民族”と“自分”のはざまで』(二〇〇八年放送)
 4 「帰属」とまなざし
 5 帰属意識の概念と「エコロジカルな自己」
 6 小結

第Ⅱ部 主体化する「他者」

第三章 儀礼と記憶──『幻のイオマンテ~七五年目の森と湖のまつり』(一九八四年放送)を中心に
 1 制作の背景と問題意識
 2 番組分析──身体の記憶と儀礼の再現
 3 無抵抗的絶望の「矛盾」──フヨ氏の“足りない”が訴えたこと
 4 小結

第四章 アイヌ文化の復元における「幻想」と「差延」──『イタオマチプよ海をめざせ』(一九八九年放送)を中心に
 1 制作の背景と問題意識
 2 番組分析──『イタオマチプよ海をめざせ』
 3 二重の再創造──船の復元と再現の表象
 4 「差延」と問われる「日常性」──「矛盾」と権力の介入
 5 小結

第Ⅲ部 グローバル化の中の「アイヌ」

第五章 樺太とディアスポラ・アイヌ──『失われた子守歌(イフンケ)』(一九九一年放送)を中心に
 1 制作の背景と問題意識
 2 番組分析──『失われた子守歌(イフンケ)』
 3 関連番組
 4 樺太アイヌと「国民」「民族」「ディアスポラ」
 5 「アイデンティティ」という支配的イデオロギー
 6 小結──少数民族へのまなざし

第六章 一世紀を隔てた「アイヌ」の表象──『アイヌ太平洋を渡る~アメリカ』(一九九六年放送)を中心に
 1 制作の背景と問題意識
 2 ETV特集 第三夜『アイヌ太平洋を渡る~アメリカ』の構成
 3 隠された「矛盾」と知の暴力性
 4 構築される人種・創造される表象──「見えない人種」と社会的リアリティ
 5 小結

終章 テレビドキュメンタリーと他者性──アイヌ表象をめぐって
 1 テレビ番組の中のアイヌ表象の変容──各章の総括
 2 他者性に関する三つの位相の構造的な移行──結論
 3 本研究の意義と今後の課題──展望

 あとがき

 第一章~第六章に取り上げられた番組の構成表及び番組おこし
 アイヌ関連テレビドキュメンタリー(NHKアーカイブスより)
 参考文献

 第一章~第六章に取り上げられた番組の構成表及び番組おこし
 関連ドキュメンタリー目録
 参考文献

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