ホーム > 現代モンゴルを知るための50章
現代モンゴルを知るための50章
本体2,000円+税
ISBN 9784750340432
判型・ページ数 4-6・336ページ
出版年月日 2014/09/25

現代モンゴルを知るための50章

中国、ロシアの2大国に挟まれ、海への出口のない内陸国・モンゴル。地政学上、国際的に重要な位置にあるこの国は、多くの日本人が抱く「大草原、遊牧、相撲…」などのステレオタイプのイメージにはとどまらない。その魅力を余すところなく伝える。

 

【執筆者一覧】

内田 敦之(うちだ としゆき)
オフィス・モンゴル代表、モンゴル言語文化専攻。
主な著書・論文:「モンゴル国における民主化を契機とした伝統医療の復興」『モンゴル研究』第26号(モンゴル研究会、2011年)、「モンゴル・観光ビジネス事情」『季刊民族学』第85号(千里文化財団、1998年)、『モンゴル文学への誘い』(共訳、明石書店、2003年)

エンヒジン、バヤルフー
アジア財団プロジェクトアドバイザー。

大束 亮(おおつか りょう)
モンゴル語通訳。
主な翻訳書:ザンバ・バトジャルガル『日本人のように不作法なモンゴル人』(万葉舎、2005年)

岡安 智生(おかやす ともお)
元東京大学大学院特任助教(2013年執筆当時)。
主な著書・論文:- Okayasu T, Okuro T, Undarmaa J, Takeuchi K. Impact of the spatial and temporal arrangement of pastoral use on desertification around animal concentration points. Land Degradation and Development. (accepted); Okayasu T, Okuro T, Undarmaa J, Takeuchi K. An intrinsic mechanism for the co-existence of different survival strategies within mobile pastoralist communities. Agricultural Systems. (accepted); Okayasu T, Muto M, Undarmaa J, Takeuchi K. Spatially heterogeneous impacts on rangeland after social system change in Mongolia. Land Degradation and Development 18, 555-566, 2007.; Okayasu T, Undarmaa J. Takeuchi K. Monitoring land degradation in mountainous Mongolia by spectral unmixing of satellite imagery. Journal of Environmental Information Science 35, 57-64, 2007.

オヨン、サンジャースレン
モンゴル国国会議員、自然環境・グリーン開発大臣、地質学者。

神﨑 美津子(かんざき みつこ)
モンゴル・日本人材開発センターJF講座調整員。
主な著書:『モンゴルの子どもたち(世界の子どもたちはいま)』(編集取材、学習研究社、2002年)

楜澤 能生(くるみさわ よしき)
早稲田大学法学学術院教授、法社会学専攻。
主な著書・論文:『叢書 企業社会の変容と法創造 第一巻 企業・市場・市民社会の基礎法学的考察』(共編著、日本評論社、2008年)、「入会のガヴァナンス」秋道智彌編著『日本のコモンズ思想』(岩波書店、2014年)、「持続可能社会への転換期における新「所有権法の理論」日本法社会学会編『法社会学』80号(有斐閣、2014年)

小長谷 有紀(こながや ゆき) ※編著者プロフィールを参照。

齋藤 美代子(さいとう みよこ)
モンゴル語通訳・コーディネーター。
主な書籍・論文:小長谷有紀編著『遊牧がモンゴル経済を変える日』(分担執筆、出版文化社、2002年)、小長谷有紀著『世界の食文化3 モンゴル』(分担執筆、農文協、2005年)

島村 一平(しまむら いっぺい)
滋賀県立大学人間文化学部准教授。文化人類学専攻。博士(文学)。
主な著書:The Roots Seekers: Shamanism and Ethnicity among the Mongol-Buryats, (Yokohama: Shumpusha Publishsers, 2014)、『チンギス・ハーンは誰の英雄なのか:モンゴル、日本、中国、欧米、ロシアの比較を通して』(アドモン出版、モンゴル語)、『増殖するシャーマン:モンゴル・ブリヤートのシャーマニズムとエスニシティ』(春風社、2011年)

鈴木 由紀夫(すずき ゆきお)
元モンゴル国派遣JICA専門家。
主な著書・論文:『モンゴル 草原生態系ネットワークの崩壊と再生』(分担執筆、京都大学学術出版会、2013年)、「モンゴル国における農牧業の現状――『市場経済化』の現場からみたモンゴル高原」(『科学』Vol. 73, No. 5、岩波書店、2003年)、The Mongolian Ecosystem Network: Environmental Issues Under Climate and Social Changes (分担執筆、Springer、2012年)

髙橋 梢(たかはし こずえ)
東京外国語大学大学院地域文化研究科博士後期課程(在学中)、日本学術振興会特別研究員、教育学・モンゴル教育史専攻。
主な論文:「モンゴルにおける歴史教育の役割の変化に関する考察――1921年以降の歴史教育政策の変遷に焦点を当てて」『歴史教育史研究』(歴史教育史研究会、第8号、2010年)、「モンゴルにおける普通教育学校の教科書供給の現状と課題――ウランバートル市の実態調査から」『言語・地域文化研究』(東京外国語大学大学院博士後期課程論叢、第20号、2014年)

滝澤 克彦(たきざわ かつひこ)
長崎大学多文化社会学部准教授。宗教学専攻。
主な著書・論文:「社会主義と宗教の記憶――モンゴルにおける家庭内祭祀の持続と変容を中心に」高倉浩樹・佐々木史郎編『ポスト社会主義人類学の射程』(国立民族学博物館、2008年)、滝澤克彦編『ノマド化する宗教、浮遊する共同性――現代東北アジアにおける「救い」の位相』(東北大学東北アジア研究センター、2011年)、高倉浩樹・滝澤克彦編『無形民俗文化財が被災するということ――東日本大震災と宮城県沿岸部地域社会の民俗誌』(新泉社、2014年)

チョローン、サンピルドンドブ
モンゴル科学アカデミー歴史学研究所所長。
主な著書:The Thirteenth Dalai Lama on the Run (1904-1906): Archival Documents from Mongolia (edited by Sampildondov Chuluunand Uradyn E. Bulag, Brill Academic Pub, 2013).

束田 和弘(つかだ かずひろ)
名古屋大学博物館准教授、モンゴル科学技術大学名誉教授。地質学専攻。
主な著書・論文:Tsukada K. et al., Geological setting of basaltic rocks in an accretionary complex, Khangai‐Khentei Belt, Mongolia. Island Arc, 22, 227‐241, 2013.; Kurihara, T., Tsukada, K. et al., Upper Silurian and Devonian pelagic deep-water radiolarian chert from the Khangai - Khentei belt of Central Mongolia: evidence for Middle Paleozoic subduction - accretion activity in the Central Asian Orogenic Belt. Journal of Asian Earth Sciences, 34, 209-225, 2009.; Takeuchi M., Tsukada K. et al., Stratigraphy and geological structure of the Paleozoic system around Ulaanbaatar, Mongolia. Bulletin of the Nagoya University Museum, No. 28, 1-18, 2013.

デラプラス、グレゴリー(Delaplace, Gregory)
パリ第10大学人類学部講師。
主な著書・論文:L'invention des morts. Sepultures, fantomes, photographie. Paris: EMSCAT (Nord-Asie), 2009. Chinese ghosts in Mongolia. Inner Asia 12 (2010): 127-141. Establishing mutual misunderstanding. A Buryat shamanic ritual in Ulaanbaatar, Mongolia. Journal of the Royal Anthropological Institute 20/4 (2014).

冨田 敬大(とみた たかひろ)
立命館大学立命館グローバル・イノベーション研究機構(R-GIRO)専門研究員。
主な論文:「第11章 モンゴル牧畜社会における二つの近代化――開発政策の転換と都市近郊の牧畜経営をめぐって」天田城介・角崎洋平・櫻井悟史編『体制の歴史』(洛北出版、2013年)、“Spatial Temporal GIS Based Analysis of the Pastoral Environment: A Preliminary Approach to the Transformation of the Pastoral Sedentarization in a Suburban Area of Mongolia,” (Kyoto Bulletin of Islamic Area Studies 6, 2013).「家畜とともに生きる――現代モンゴルの地方社会における牧畜経営」『生存学』(生活書院、2号、2010年)

永田 俊(ながた とし)
東京大学大気海洋研究所教授。
主な編著書・論文:永田俊・宮島利宏編「流域環境評価と安定同位体」(共編著、京都大学学術出版会、2008年)、藤田昇ほか編「モンゴル 草原生態系ネットワークの崩壊と再生」(分担執筆、京都大学学術出版会、2013年)、Itoh M. ほか “Evaluation of wastewater nitrogen transformation in a natural wetland (Ulaanbaatar, Mongolia) using dual-isotope analysis of nitrate” Science of the Total Environment. 409:1530-1538 (2011).(共著)

ナルマンダハ、ツモルバータル
立命館大学大学院文学研究科研究生、博士。歴史学専攻。
主な論文:「ノモンハン事件・ハルハ河戦争に関する研究調査」『戦いと弔いに関する比較文化的研究』(立命館大学大学院文学研究科、2009年)、「ノモンハン事件(ハルハ河戦争)の歴史的研究・共同研究の経緯」『立命館大学人文学会』(2011年)

バークマン、ウド(Barkmann, Udo B.)
Prof. Dr., Mongolist, Consultant, Berlin Germany

バトジャルガル、ザンバ
モンゴル国自然環境・グリーン開発省顧問、元駐日モンゴル国大使、博士。
主な著書:『日本人のように無作法なモンゴル人』(万葉舎、2005年)、Fragile environment, vulnerable people and sensitive society (開発社、2007年)

バトチメグ、サンバルフンデブ
EUおよび国際先端研究大学院修了。現在、モンゴル証券取引清算・保管振替機構勤務。

堀田 あゆみ(ほった あゆみ)
国立民族学博物館・外来研究員、文化人類学専攻。
主な論文:「モノに執着しないという幻想――モンゴルの遊牧世界におけるモノの利用をめぐる攻防戦」『総研大文化科学研究』(総合研究大学院大学文化科学研究科、2012年)

前川 愛(まえかわ あい) ※編著者プロフィールを参照。

三矢 緑(みつや みどり)
翻訳者。
主な翻訳書:小長谷有紀編『モンゴル国における20世紀(2):社会主義を闘った人びとの証言』(共訳、国立民族学博物館調査報告71、国立民族学博物館、2007年)、ボルジギン・フスレ(呼斯勒)、今西淳子編著『20世紀におけるモンゴル諸族の歴史と文化:2011年ウランバートル国際シンポジウム(報告論文集)』(共訳、風響社、2012年3月)、田中克彦、ボルジギン・フスレ編『ハルハ河・ノモンハン戦争と国際関係』(共訳、三元社、2013年)

森永 由紀(もりなが ゆき)
明治大学商学部教授、大学院・教養デザイン研究科担当。気候学・環境科学専攻、博士(理学)。
主な著書・論文:Morinaga, Y., S. Tian, and M. Shinoda: Winter snow anomaly and atmos-pheric circulation in Mongolia, International Journal of Climatology, Vol. 23, No. 13, 1627-1636, 15 November 2003. 篠田雅人・森永由紀「モンゴル国における気象災害の早期警戒システムの構築に向けて」『地理学評論』 第78 巻第13 号、928-950、2005 年11 月、Batoyun, T., B. Erdenetsetseg, M. Shinoda, T. Ozaki and Y. Morinaga, Who is making airag (Fermented Mare's Milk)?: A nationwide survey on traditional food in Mongolia. Nomadic Peoples, 2014 (in press)

吉田 英一(よしだ ひでかず)
名古屋大学博物館資料基盤研究系教授。
主な著書:『地層処分――脱原発後に残される科学課題』(近未来社、2012年)、『地下環境機能――廃棄物処分の最前線に学ぶ』(近未来社、2004年)

(Webでの表記の関係上、モンゴル語表記・モンゴル語文献は割愛しています)

 はじめに


Ⅰ 政治

第1章 モンゴルの現代はここから始まった――民主化運動
第2章 歴代大統領たち――リーダーたちの横顔
第3章 粛清の記憶と表象――レーニン先生、さようなら
第4章 社会主義が生み出した「民族の英雄」――チンギス・ハーン
第5章 私有化と民営化のプロセス――公正と道徳の破綻
第6章 モンゴルの土地は誰のものか――家族生活用地、農地、牧地
第7章 農業開発「アタル」――食糧安全保障と環境保全のはざま
第8章 牧畜開発の動向――進む政策転換と集約的牧畜の導入
第9章 政治における腐敗と反汚職の活動――賄賂撲滅の困難さ
第10章 権力のゆくえ――オリガルヒの登場
 【コラム1】日本人留学生が体験した民主化
 【コラム2】誰もが夢中になったドラマ「ハルタル・ツァライト」


Ⅱ 経済

第11章 民主化後の大移動――地域格差の発生
第12章 遊牧の定着化――変貌する都市周辺地域
第13章 ヤギ飼育の急増――カシミアは脱サラ牧民の救世主
第14章 格差の拡大――スーパー牧民と離牧する人々
 【コラム3】草のめぐみ
 【コラム4】世界で一番健康的な肉
第15章 モンゴルの地質構造と鉱物資源――資源と地質と歴史
第16章 鉱業が意味するところと、その歴史――外国の投資が危険視される理由
第17章 戦略的鉱床タワントルゴイ――国有企業の危うさ
第18章 戦略的鉱床オユトルゴイ――国際企業とのかけひき
第19章 しのびよるウラン産業――採掘から地層処分まで
第20章 むらがる砂金採り――モンゴル経済への貢献と生態系への影響
 【コラム5】ニンジャ


Ⅲ 国際関係

第21章 ロシアとの関係――敵か味方か?
第22章 中国との関係――永遠の敵か?
第23章 アメリカとの関係――地理的隣人と「第三の隣人」
第24章 EUとの関係――「第三の隣人」と「第一級のパートナー」
第25章 朝鮮半島との関係――外交の歴史と新展開
第26章 ODA――日本の位置
第27章 非政府組織(NGO)――流行から成熟へ
第28章 ナショナリズムの変遷――被害意識の表出
第29章 日本との貿易関係――小さなくさび
第30章 モンゴル人留学生――親日派の源泉
 【コラム6】モンゴル・日本人材開発センター――12年の歩みとこれから


Ⅳ 生活

第31章 ジェンダー――専業主婦にあこがれ無し
 【コラム7】ウランバートルにおける家族
 【コラム8】地方における家族――エンフバト家のある冬の日
 【コラム9】外国におけるモンゴル人家族
第32章 ワーク・ライフ・バランス――ウランバートル市民の場合
第33章 教育のトレンド――多様化した選択肢のなかで
第34章 出稼ぎ――外国で働くモンゴル人たち
 【コラム10】難民申請――出稼ぎの裏バージョン
第35章 送金――インフォーマルな大黒柱
第36章 温暖化対策――国づくりは成功するのか
第37章 緑豊かな沙漠化――草原の持続的利用をめざして
第38章 水質汚染――トーラ川の窒素汚濁
第39章 大気汚染――ウランバートル市民の苦しみ
第40章 生活環境の悪化――ウランバートル・ゲル地区の場合


Ⅴ 文化

第41章 おしゃれ事情――重視される“目新しさ”
第42章 食の多様化――都会における加速度的変容
第43章 韓国大衆文化の流入――選択的受容
第44章 映画事情――映し出されるモンゴル人像、国家像
 【コラム11】くらしのなかのインターネット
第45章 モンゴル仏教の新世紀――民間仏教の持続と変容
第46章 シャーマニズムの新世紀――感染症のようにシャーマンが増え続けている理由
第47章 新たな宗教現象――キリスト教福音派を中心に
第48章 クラブ事情――ポスト社会主義期の10代たち
第49章 ヒップホップ事情――歌詞に表現された倫理と美学
 【コラム12】観光――「こわいもの見たさ」の旅から、モンゴルならではの旅への脱皮を
 【コラム13】医療事業創造――おき薬による地方の医療サービス構築
第50章 アルコール事情――深酒文化


 現代モンゴルを知るための参考文献

同じジャンルの本

このページのトップへ