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日本の外国人学校
本体4,500円+税
ISBN 9784750340388
判型・ページ数 A5・408ページ
出版年月日 2014/07/15

日本の外国人学校

トランスナショナリティをめぐる教育政策の課題

コリア系・中華・ブラジル人・インターナショナルといった「外国人学校」17校についてのエスノグラフィを通じ、それらにかかわる人々の多様な声をくみ上げ、その教育的可能性を多面的に描き出しつつ、今日の日本の学校教育システムが抱える諸課題をあぶり出す。

 

【執筆者一覧】

志水 宏吉(しみず・こうきち) ※著者プロフィールを参照

比嘉 康則(ひが・やすのり)
甲南女子大学非常勤講師
「人間関係を築く」(志水宏吉編『高校を生きるニューカマー――大阪府立高校にみる教育支援』明石書店、2008年)。「社会運動における〈多文化共生〉の再編成過程――アメラジアンスクール・イン・オキナワを事例にして」(『コンフリクトの人文学』4号、2012年)。

舘 奈保子(たて・なほこ)
公益財団法人とよなか国際交流協会子ども事業担当職員
「中華学校を選択した華僑保護者の教育戦略」(志水宏吉ほか編『「往還する人々」の教育戦略』明石書店、2013年)。「外国人学校出身の外国籍(ルーツ)教員の教育実践」(中島智子『公立学校における外国籍教員の実態と課題の解明』研究成果報告書、2014年)。

薮田 直子(やぶた・なおこ)
大阪大学大学院人間科学研究科博士後期課程
「在日外国人教育の課題と可能性――『本名を呼び名のる実践』の応用をめぐって」(『教育社会学研究』92集、2013年)。「外国籍(ルーツ)教員の教育実践と役割期待」(中島智子『公立学校における外国籍教員の実態と課題の解明』研究成果報告書、2014年)。

芝野 淳一(しばの・じゅんいち)
大阪大学大学院人間科学研究科博士後期課程
「『良き親』であり『良き日本人』であること――中華学校を選択した保護者のナショナルな道徳的規範をめぐるコンフリクト」(『コンフリクトの人文学』5号、2012年)。「セカンドチャンスとしての海外留学?――教育達成のためのトランスナショナルな移動とそのリスク」(『大阪大学教育学年報』18号、2013年)。

山本 晃輔(やまもと・こうすけ)
大阪大学未来戦略機構第五部門特任助教
「トランスマイグラントとしての日系ブラジル人――ブラジルに戻った人びとの教育戦略に着目して」(志水宏吉ほか編『「往還する人々」の教育戦略』明石書店、2013年)。「帰国した日系ブラジル人の子どもたちの進路選択――移動の物語に注目して」(『教育社会学研究』94集、2014年)。

敷田 佳子(しきた・けいこ)
大阪大学大学院人間科学研究科博士後期課程
“Educational Strategies of Highly Educated Chinese Women Married to Japanese Men: A Preliminary Study on Child Raising in Japan”(Educational Studies in Japan: International Yearbook, No.8, 2014)。「国際結婚家庭の教育に関する現状と課題――結婚移住女性に焦点をあてて」(『移民政策研究』、5号、2013年)。

中島 智子(なかじま・ともこ) ※著者プロフィールを参照

鍛治 致(かじ・いたる) ※著者プロフィールを参照

棚田 洋平(たなだ・ようへい)
一般社団法人部落解放・人権研究所調査・研究部研究員
「地域におけるリテラシー支援の場としての識字学級――困難を抱える若年者にとっての識字」(『部落解放研究』199号、2013年)。「エスニシティと日本の教員文化」(中島智子『公立学校における外国籍教員の実態と課題の解明』研究成果報告書、2014年)。

榎井 縁(えのい・ゆかり)
大阪大学未来戦略機構第五部門特任准教授
「外国人母子の居場所づくりの取り組み」(『保険の科学』56巻4号、2014年)。「ニューカマーの子どもたちのいま――“地域の取り組み”から『見える』こと」(『異文化間教育』37号、2013年)。

石川 朝子(いしかわ・ともこ)
聖泉大学人間学部特命講師
「中華学校のいま」(吉原和男ほか編『人の移動事典――日本からアジアへ・アジアから日本へ』丸善出版社、2013年)。「中華学校で伝達されるエスニック・アイデンティティのメッセージ――神戸中華同文学校の『通訊』と教員インタビュー分析から」(『華僑華人研究』7号、2010年)。

山ノ内 裕子(やまのうち・ゆうこ)
関西大学文学部准教授
「国境を越える在日ブラジル人の教育――ブラジル人保護者とブラジル人学校経営者の『戦術』に着目して」(森本豊富・根川幸男編『トランスナショナルな「日系人」の教育・言語・文化』明石書店、2012年)。「トランスナショナルな『居場所』における文化とアイデンティティー――日系ブラジル人の事例から」(『異文化間教育』40号、2014年)。

ハヤシザキ カズヒコ(はやしざき・かずひこ)
福岡教育大学教育学部准教授
『変革的教育学としてのエスノグラフィー――教室の壁をこえて』(共訳、ジューン・A・ゴードン著、明石書店、2010年)。『公開講座 多文化共生論』(共編、ひつじ書房、2011年)。

児島 明(こじま・あきら)
鳥取大学地域学部准教授
『ニューカマーの子どもと学校文化――日系ブラジル人生徒の教育エスノグラフィー』(単著、勁草書房、2006年)。『外国人生徒のためのカリキュラム――学校文化の変革の可能性を探る』(共編、嵯峨野書院、2006年)。

渋谷 真樹(しぶや・まき)
奈良教育大学教育学部准教授
『「帰国子女」の位置取りの政治――帰国子女教育学級の差異のエスノグラフィ』(単著、勁草書房、2001年)。“Intercultural Education in Japan: Foreign Children and Their Education”(Carl A. Grant and Agostino Portera eds. Intercultral and Multicultural Education: Enhancing Global Interconnectedness, Routledge, 2010)。

山本 べバリー アン(Yamamoto Beverley Anne)
大阪大学大学院人間科学研究科教授
“From Structured Invisibility to Visibility: Is Japan Really Going to Accept Multiethnic, Multicultural Identities?”(Identities: Global Studies in Culture and Power, Vol.19, No.4, 2012)。“(Re)locating Gendered War Memories in the Asia Pacific”(Trans Humanities, Vol.5, Issue 1, 2012)。

キム ヴィクトリヤ(Kim Viktoriya)
大阪大学大学院人間科学研究科特任助教
“Gender Politics and Its Impact on Female Marriage Migration: Women from Former Soviet Union Countries in Japan”( Japan Social Innovation Journal, Vol.4, No.1, 2014)。“‘International Marriage’ as a Symbolic Exchange of Capitals: When Women from the Former Soviet Union Marry Japanese Men”(『大阪大学大学院人間科学研究科紀要』39号、2013年)。

序章 社会のなかの外国人学校、外国人学校のなかの社会[志水宏吉]


第Ⅰ部 外国人学校をめぐる施策と研究動向

第1章 外国人学校施策の歴史的展開――排除と包摂をめぐる公の分裂と共振[比嘉康則・舘奈保子]
第2章 外国人学校研究の動向――変容と継続が描き出す外国人学校の「いま」[薮田直子・芝野淳一・山本晃輔・敷田佳子]


第Ⅱ部 コリア系学校

はじめに コリア系外国人学校の包括的な理解を目指して[中島智子]
第1章 学校は次世代のトンムのために――西播朝鮮初中級学校[薮田直子]
第2章 負けるわけにはいかない!――東大阪朝鮮中級学校[中島智子]
第3章 つなげよう民族の心――大阪朝鮮高級学校[鍛治致]
第4章 「在日学校」としての歴史と未来――白頭学院 建国幼・小・中・高等学校[棚田洋平]
第5章 生徒は学校の主人公――京都国際中学高等学校[榎井縁]
第6章 越境人を育てる――コリア国際学園 中等部・高等部[比嘉康則]
おわりに 少子化とグローバル化のなかで――コリア系外国人学校の「経営戦略」[鍛治致]


第Ⅲ部 中華学校

はじめに 民族教育から新たなフェーズへ[石川朝子]
第1章 時代にマッチした学校をつくる――横浜山手中華学校[芝野淳一]
第2章 日本の有名進学校を目指す――東京中華学校[舘奈保子]
第3章 地域に根ざし華僑を育てる――神戸中華同文学校[石川朝子]
おわりに 卓越性を追求する中華学校[石川朝子]


第Ⅳ部 ブラジル人学校

はじめに 経済危機を乗り越えて[山本晃輔・山ノ内裕子]
第1章 家族のような学校エートスと全人教育――エスコーラ・オブジェチーボ・ジ・イワタ[ハヤシザキカズヒコ]
第2章 ブラジル人のための学校をつくる――エスコーラ・アレグリア・デ・サベール 浜松校[山本晃輔]
第3章 ブラジルでの難関大学合格を目指して――HIRO学園 エスコーラ・ブラジレイラ・プロフェソール・カワセ[山ノ内裕子]
第4章 一人ひとりのちがいに丁寧によりそう――コレージオ・ブラジル・ジャパン・プロフェッソール・シノダ[児島明]
おわりに トランスマイグラントとしてのブラジル人をささえる学校[ハヤシザキカズヒコ・児島明]


第Ⅴ部 インターナショナルスクール

はじめに インターナショナルスクールとIB教育[渋谷真樹]
第1章 過去と現在との親密な結びつき――横浜インターナショナルスクール[山本ベバリーアン(翻訳:渋谷真樹)]
第2章 「西町文化」を発信する――西町インターナショナルスクール[キム・ヴィクトリヤ(翻訳:藤田智博)]
第3章 1条校とともにある学校――関西学院大阪インターナショナルスクール[敷田佳子]
第4章 国際教育をより多くの人へ――ケイ・インターナショナルスクール東京[渋谷真樹]
おわりに グローバル化時代におけるインターナショナルスクール[渋谷真樹・山本べバリーアン]


終章 外国人学校のトランスナショナリティと教育政策の課題[中島智子]


 参考文献
 あとがき
 編著者紹介

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