本体4,800円+税
ISBN | 9784750340128 |
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判型・ページ数 | A5・352ページ |
出版年月日 | 2014/05/25 |
オーストリアの歴史 第二次世界大戦終結から現代まで
ギムナジウム高学年歴史教科書
第2次世界大戦の終結からの現代までのオーストリアの現代の歴史を、世界史のなかでとらえ、できる限り多様な観点や視点を提示しながら、記述したギムナジウム高学年用の教科書の翻訳。
現代史研究の問題点
第1章 オーストリア──第二共和国
1.オーストリアの頭上に振り下ろされた鉤十字
2.オーストリア、再起への道程
3.オーストリア経済の再建
4.オーストリアの主権回復への道のり
第2章 二つの〈ブロック〉に組織化された世界政治
1.国際法
2.国際連合
第3章 戦争は終わった、しかし、平和はどこにもない
1.世界政治の枠組みとしての〈冷戦〉構造
2.〈ブロック〉の固定化
3.東西両ブロックの対立の緩和
4.〈経済開発協力機構〉と〈欧州評議会〉の協調作業
5.「ヨーロッパ」という名前の共同住宅
第4章 第二次世界大戦終結以降の危機の根源
1.東西紛争の時代の危機
2.中近東アジアの危機――果てしもなく
3.宗教と石油――ペルシャ湾岸の危機
4.追い立てられ、あてどもない逃亡の旅へ――我らが世紀の宿命?
第5章 〈ソヴィエト連邦〉から〈独立国家共同体〉へ
1.スターリンの晩年
2.ニキータ・フルシチョフ、改革を志す
3.共産党、国家権力を確保
4.〈ペレストロイカ〉と〈グラスノスチ〉
5.ソヴィエト連邦の崩壊
6.〈ソヴィエト連邦〉に代わる〈独立国家共同体〉
第6章 〈人民民主主義〉から〈我々が人民だ〉まで
1.〈人民民主主義体制〉の構築
2.反乱と冷酷な鎮圧
3.人民民主主義体制の崩壊
4.歓喜の陶酔から日常性への回帰
第7章 アメリカ──無(有)限の可能性へと開かれた国?
1.1950年代末までのアメリカ社会
2.アメリカの1960年代――改革の時代
3.幾たびもの方向転換と保守路線への転換
4.いまもなお移民の流入する国、アメリカ合衆国
5.ラテンアメリカ.アメリカの〈裏庭〉か?
第8章 第二次世界大戦以降の中国と日本
1.現代中国の歩んだ道
2.日本─経済大国へ
第9章 アジアとアフリカの非植民地化
1.インド――〈真夜中の自由〉
2.ヴェトナム――平和は長く訪れず
3.東南アジア全域に誕生した独立国家――植民地支配の軛を振り払って
4.アフリカ――遅れた独立
第10章 こんにちの〈第三世界〉
1.〈第三世界〉とはなにか?
2.開発援助
3.〈第一世界〉と〈第三世界〉
4.〈第三世界〉の人口爆発
5.軍備拡張は進み、世界の環境は脅かされる
第11章 オーストリア――1950年代から現在まで
1.大連立政権――挙げた成果と大連立の解消
2.単一党政権の時代
3.大連立政権への復帰
第12章 オーストリアの政治──議会制度と労使協調路線
1.議会制度
2.政党
3.労使協調路線
第13章 立法、行政、権力の管制
1.連邦憲法――国家の基礎
2.行政
3.地方自治体――自治行政の例
4.市民の共同決定
5.司法権の行使
6.国家権力の制御
第14章 社会とその〈位置価値〉
1.成長の限界?
2.〈近代〉から〈脱近代〉へ
3.価値観の変遷と新しい生のかたち
4.若者と価値観
第15章 現代の原理主義
1.起源と特徴
2.宗教的原理主義
3.目的は〈神の国〉の創設?
第16章 暴力──軍備──平和と政治
1.軍備拡張政治と軍備拡張の制御
2.平和政策――人類に与えられたチャンス
第17章 オーストリア社会の中の家族
1.家族とその歴史
2.結婚と共同生活
3.子供、老人、障碍者は社会の周辺集団か?
4.豊かな国オーストリアのなかの新たなる貧困
5.〈家事労働〉に選ばれて
第18章 現代オーストリアの女性
1.女性の新しい生のかたち
2.政治と教育によって女性の社会進出は進む
第19章 現代オーストリア社会の中の教会
第20章 マス・メディア
1.メディアの権力と無権力
2.互いに網目のように結び合わされた世界
3.オーストリアのメディア
4.オーストリアのメディアと政治
第21章 変わりつつある労働世界
1.生産過程の変遷
2.第三次産業革命
3.技術革新の影響
時事ジャーナル
1.〈ユーゴスラヴィア〉――内戦ではなく
2.ボスニア――生き残りを賭けて戦う民族
3.コソヴォ――1989年以来の火薬樽
4.外国人たちよ、君たちはなぜオーストリアへやって来るのか
5.オーストリアとヨーロッパの極右主義
6.新自由主義─全世界規模で
7.〈@m〉:データのハイウェイは消費地獄への入り口?
8.北大西洋条約機構
9.2001年9月11日とその結果
訳者あとがき