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復興は教育からはじまる
本体2,200円+税
ISBN 9784750340159
判型・ページ数 4-6・288ページ
出版年月日 2014/05/20

復興は教育からはじまる

子どもたちの心のケアと共生社会に向けた取り組み

東日本大震災をきっかけにこれまで出会うはずのなかった人々が福島浜通りに集結した。立場や専門を超え、医療・看護から子どもの心のケア、学校の復興にと尽力していく。本気で問題に取り組む大人たちを見て、相双地区の子どもたちはどう変わっていったのか。

 序 どうして子どもたちのケアが必要だったか[宮澤保夫]
 はじめに[上昌広]

第1章 震災後の子どもたちと学校――地域に生きる養護教諭としての関わり[井戸川あけみ]
 1 避難所としての学校
 2 区域外就学へ
 3 学校再開
 4 先生との別れ
 5 仮設校舎への移転と子ども
 6 スタートラインへ
 7 変わらない現実
 8 子どもの心の変化
 9 蝕まれていく心と体
 10 仮設住居の中で
 11 3年目の仮設校舎
 12 保健室で
 13 子どもの心の変化を知る
 14 丁寧に関わる

第2章 揺れる子どもたちの心[安部雅昭]
 1 学校の再開
 2 カウンセリングの実施
 3 ストレスアンケートと心理教育
 4 被災地へ向かう
 5 子どもの心の支援へ
 6 専門性の活用と連携
 7 家族との関係
 8 子ども同士の関係
 9 3年目を迎えての学校の評価とニーズ
 10 これからの課題

 スペシャルレポート1 高校教師から見た子どもたち[高村泰広]

第3章 浜通りで心のケアをすること[西永堅]
 1 不安
 2 復興ではなく成長を支援する
 3 相双地区へ向かった動機
 4 認知発達という視点

第4章 解決志向の被災地支援――相馬フォロアーチームの活動を通して[吉田克彦]
 1 はじめに
 2 被災地心理支援の問題点
 3 相馬フォロアーチームのスタンス
 4 相馬フォロアーチームの活動
 5 さいごに

 スペシャルレポート2 養護教諭として、どう子どもの未来を守るか[前嶋明美]

第5章 震災後の変化の中で――心のケアと学習サポート[三森睦子]
 1 復興が見えてこない不安の中からのスタート
 2 生徒たちをめぐる生活環境――「仮設」のままでの3年間
 3 「群青」の子ら
 4 心のケア――カウンセリングと相談
 5 生徒であふれていた保健室
 6 未来につながる学習サポート

第6章 小学校・中学校訪問を通した関わり
 Ⅰ 個別面談からみる様子[今中紀子]
  1 2012年度の小学校の概要
  2 2013年度の小学校の概要
  3 個別面談からみる子どもの様子
  4 個別面談からみる大人の様子
 Ⅱ 関わり合いを通して個別面談につなげる[中澤敏朗]
  1 年間の取り組み(概要)
  2 信頼関係の構築から個別面談につなげる
  3 年間活動を振りかえって
 Ⅲ 個性と特性――ある中学校の取り組み[福井美奈子]
  1 南相馬への派遣
  2 中学校の取り組み
  3 WISC-Ⅲの実施
  4 個性と特性

 スペシャルレポート3 予備校教師としての関わり[藤井健志]

第7章 子どもを守る親が動く[細田満和子]
 1 原発30キロ圏内への差別
 2 福島の外には行けない
 3 Mさんの投書
 4 その後の思い
 5 震災後の決意
 6 地域の除染活動
 7 食品の放射線測定器の開発
 8 そうまサイエンスカフェ
 9 子どもを守る親の思い

第8章 子どもを守る放射線教育[坪倉正治]
 1 活動の経緯
 2 内部被ばくについて
 3 外部被ばくについて
 4 放射線教育の重要性について

 スペシャルレポート4 アスリートとしての関わり[長塚智広]

第9章 災害と教育[越智小枝]
 1 災害の遺産
 2 正解のない問題に対する決断と学び
 3 個人の倫理と公共倫理
 4 限られた資源の中での優先順位づけ
 5 思考停止しない議論
 6 教育への可能性
 7 さいごに

第10章 本気で動く人たちが変えてゆく[上昌広]
 1 浜通りへ
 2 地震医療ネットワーク
 3 ジャーナリストとの共同作業
 4 ソーシャルメディアの活用
 5 ボランティアの大学生たち
 6 相馬市との出会い
 7 ネットワークによる問題解決
 8 災害時に行政に求められるのは「規制緩和」
 9 坪倉正治 内科医・東京大学医科学研究所
 10 星槎グループ
 11 復興は現場から動き出す

 スペシャルレポート5 ボストンからの訪問者が見た浜通りの今――志を同じくする者が集まったからできること[渡辺由佳里]

相双地区活動レポート
 相双地区活動レポート1 東日本大震災直後の緊急支援[山越康彦]
 相双地区活動レポート2 北の大地への送り出し[髙橋浩之/斉藤誉幸]
 相双地区活動レポート3 北の大地に会いに行こう(芦別)[牧野秀昭]
 相双地区活動レポート4 北の大地に会いに行こう(帯広)[森実さとみ]
 相双地区活動レポート5 相馬でのサッカースクール[小柳浩二]
 相双地区活動レポート6 浪江町での放射線測定[上泉義朗]
 相双地区活動レポート7 東日本大震災から3年を振り返って[三橋國嶺]
 相双地区活動レポート8 星槎寮における震災支援活動の後方支援[尾﨑達也]

 おわりに――共生:関わり合いの中で見えてきたもの[細田満和子]

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