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スイスを知るための60章
本体2,000円+税
ISBN 9784750339788
判型・ページ数 4-6・400ページ
出版年月日 2014/05/31

スイスを知るための60章

アルプスの美しい山々に囲まれ、世界有数の観光地であるスイス。一方で、永世中立、EU非加盟の独自路線、四つの言語を公用語とする多様な文化が交錯する国としても知られている。ヨーロッパの孤高の小国を様々な角度で描き出し、さらなる魅力を発見する一冊。

 

【執筆者一覧】

五十嵐 豊(いがらし・ゆたか)
大東文化大学、昭和女子大学ほか非常勤講師。立教大学大学院文学研究科博士課程中退。専攻はドイツ語圏現代戯曲。
主要論文:Spielendes Ich oder weltloses Welttheater. Uberlegungen zur theatralischen Ontologie in Max Frischs Don Juan oder Die Liebe zur Geometrie, in: Evokationen. Gedachtnis und Theatralitat als kulturelle Praktiken. (Indicium Verlag, 2000)

岩村 行雄(いわむら・ゆきお)
東京大学名誉教授。専攻はドイツ文学。
主要著書:『ワイマール文化』(共著、有斐閣、1987年)、『ドイツ文学史』(共著、東京大学出版会、1995年)、『ゲーテと人生を探そう』(ヴァーティカル、2012年)。

大串 紀代子(おおぐし・きよこ)
獨協大学名誉教授。専攻はドイツ語圏文学、文化人類学。
主要訳書・論文:スイス文学研究会編訳『氷河の滴――現代スイス女性作家作品集』(共訳、鳥影社、2007年)、「『アグネス』におけるペーター・シュタムの現代への視点」(獨協大学『ドイツ学研究』第60号、2008年)、「スイス人のスイス像」(『段丘』第17号、2013年)。

荻野 静男(おぎの・しずお)
早稲田大学教授。早稲田大学大学院文学研究科博士後期課程退学。文学修士(早稲田大学)。専攻はオペラ学、ドイツ語・ドイツ文学、西洋古典学。
主要訳書・論文:『ヘルダーリンの「平和の祝祭」研究序説――バロック・祭典・啓蒙主義』(『教養諸学研究』第124号、早稲田大学政治経済学部、2008年)、“Zum Verstandnis von Fest und Feier bei Friedrich Holderlin”(『教養諸学研究』第122号,早稲田大学政治経済学部、2007年)、『ヘルダーリン研究』(共訳、法政大学出版局、2009年)、『スイスの歴史――スイス高校現代史教科書〈中立国とナチズム〉』(共訳、明石書店、2010年)。

鍵谷 優介(かぎや・ゆうすけ)
東洋大学、日本大学ほか非常勤講師。中央大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得満期退学。専攻はドイツ文学・ドイツ文化。
主要訳書・論文:「ヘルマン・ヘッセにおける東洋受容とヨーロッパ人としてのアイデンティティー」(『東洋大学人間科学総合研究所紀要』第8号、2008年)、『ヘルマン・ヘッセ エッセイ全集第2巻』(共訳、臨川書店、2009年)、「『デーミアン』における死と新生の概念をめぐって」(『世界文学』No.114、2011年)。

小島 康男(こじま・やすお)
立教大学名誉教授。文学修士(東京大学)、専攻はドイツ語圏の文学・演劇・風刺文化研究。
主要著書・訳書:『スイス二十世紀短篇集』(共訳、早稲田大学出版部、1980年)、『ドイツの笑い・日本の笑い――東西の舞台を比較する』(編著、松本工房、2003年)、『オペラ・パロディの世界』(共訳、立教大学出版会[有斐閣]、2007年)。

小林 貴美子(こばやし・きみこ)
東洋大学名誉教授。専攻はドイツ語圏文学。
主要訳書:スイス文学研究会編『スイス民話集成』(共訳、早稲田大学出版部、1990年)、同『現代スイス短編集』(共訳、鳥影社、2003年)、同『氷河の滴――現代スイス女性作家作品集』(共訳、鳥影社、2007年)。

須永 恆雄(すなが・つねお)
明治大学教授。東京都立大学博士課程(独文学専攻)単位取得中退。専攻はドイツ・オーストリア文化。
主要著書・訳書:アイブル/ゼン編著『モーツァルトのベースレ書簡』(シンフォニア、1984年)、シュティフター「水晶」(『世界の文学10』集英社、1991年)、デュル『夢の時』(共訳、法政大学出版局、1993年)、『世界文学大事典』(共著、集英社、1996年)、タボリ『我が闘争』(世田谷パブリックシアター、1999年)、G.ロート『ウィーンの内部への旅』(彩流社、2000年)、『マーラー書簡集』(法政大学出版局、2008年)、イェリネク『死者の子供たち』(共訳、鳥影社、2010年)。

関口 裕昭(せきぐち・ひろあき)
明治大学教授。慶應義塾大学大学院文学研究科博士課程単位取得。文学博士(京都大学)。専攻はドイツ文学(近現代ドイツ抒情詩、ドイツ・ユダヤ文学)、日独比較文学。
主要著書:『パウル・ツェランへの旅』(郁文堂、2006年)、『評伝 パウル・ツェラン』(慶應義塾大学出版会、2007年)、『パウル・ツェランとユダヤの傷――《間テクスト性》研究』(慶應義塾大学出版会、2011年)。

曽田 長人(そだ・たけひと)
東洋大学経済学部教授。哲学-歴史学修士(バーゼル大学)、学術博士(東京大学)。専攻はドイツ語圏の文学・思想。
主要著書:『スイスの歴史と文化』(共著、刀水書房、1999年)、『人文主義と国民形成――19世紀ドイツの古典教養』(知泉書館、2005年)、『グローバル・エコノミー入門――激動の世界経済・社会をどう捉えるか』(共著、2011年、勁草書房)。

田村 久男(たむら・ひさお)
明治大学政治経済学部教授。東北大学大学院文学研究科博士後期過程満期退学。
主要著書・訳書:ハインリヒ・マン『ハデスからの帰還(ハインリヒ・マン短篇集 第3巻・後期篇)』(共訳、松籟社、2000年)、『ヨーロッパ 伝統・現状・行方 国際地域の社会科学Ⅱ』(共著、御茶ノ水書房、2006年)、『文学における不在』(共著、原研二先生追悼論文集刊行会、2011年)。

寺島 政子(てらしま・まさこ)
昭和女子大学人間文化学部准教授。筑波大学大学院博士課程文芸言語研究科満期退学。専攻はドイツ語圏文学・文化。
主要訳書:スイス文学研究会編『現代スイス短編集』(共訳、鳥影社、2003年)、同『氷河の滴――現代スイス女性作家作品集』(共訳、鳥影社、2007年)、クラウス・ロート「メルヒェンはかけ橋となるか? 東西ヨーロッパのメルヒェンと諸文化の仲介」(『季刊 子供と昔話』48・49号、2011年)。

新本 史斉(にいもと・ふみなり)
津田塾大学学芸学部教授。東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学。ドイツ、パーダーボルン大学に留学、スイス、ローザンヌ大学にて在外研究。専攻はドイツ語文学、翻訳論。
主要著書・訳書:〈Ortlose Mitte. Das ICH als kulturelle Hervorbringung.〉(共著、Wallstein社、2013年)、『ローベルト・ヴァルザー作品集(全5巻)』(共訳、鳥影社、2010年~)、ペーター・ウッツ『別の言葉で言えば――ホフマン、フォンターネ、カフカ、ムージルを翻訳の星座から読み直す』(鳥影社、2011年)。

松鵜 功記(まつう・こうき)
武蔵大学人文学部ほか非常勤講師。福岡大学大学院人文科学研究科独語独文学専攻博士課程後期満期退学。専攻はドイツ語圏文学。
主要訳書・論文:『スイスの歴史――スイス高校現代史教科書〈中立国とナチズム〉』(共訳、明石書店、2010年)、「死者が語る:逆転した生のバリエーション――マックス・フリッシュのtriptychonをめぐって」(『光野正幸教授還暦記念論文集』2012年)、「マックス・フリッシュ:『日記1966-1971』――「公共・世間」(Offentlichkeit)とのコミュニケーション」(『世界文学』第118号、2013年)。

山下 剛(やました・たけし)
東北薬科大学教授。東北大学大学院文学研究科博士前期課程(独文学専攻)修了。専攻はドイツ語圏の近現代文学、比較文化論。
主要著書・訳書:ペーター・ビクセル『テーブルはテーブル』(未知谷、2003年)、『もう一人のメンデルスゾーン――ファニー・メンデルスゾーン=ヘンゼルの生涯』(未知谷、2006年)、『スイスの歴史―スイス高校現代史教科書〈中立国とナチズム〉』(共訳、明石書店、2010年)。

ユーディット・大澤=フィッシャー(ユーディット・オオザワ=フィッシャー)
哲学-歴史学修士(バーゼル大学)。ジャーナリスト、編集者として働いた後、現在は東京ゲーテ・インスティテュート、ドイツ語講師。

若林 恵(わかばやし・めぐみ)
東京学芸大学教育学部准教授。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程中退。専攻はドイツ語圏文学・文化。
主要論文・訳書:「逃走の物語――マルグリート・バウアの『物語の逃走』について」(世界文学会編『世界文学』No.102、2005年)、「ローベルト・ヴァルザーのベルリン」(『光野正幸教授還暦記念論文集』2012年)、『ローベルト・ヴァルザー作品集(全5巻)』(共訳、鳥影社、2010年~)。

 はじめに


Ⅰ 概説

第1章 外国人のスイス像――ユートピアと現実
第2章 スイス人気質――スイス人同士では?
第3章 スイスの味――チーズとチョコレートだけではない
第4章 民間習俗行事――多様で多彩、複層的な世界
第5章 スイスのスポーツ――有名アスリートたちから見るスイスのスポーツ
 【コラム1】ミグロ
 【コラム2】普通の人々の勇気
 【コラム3】現代の人々の暮らし――日本に住むスイス人女性の視点から
第6章 多言語の国――四つの国語と四つの公用語


Ⅱ 自然

第7章 山・川・湖――水と雪と岩の織りなす絶景
第8章 エンガディンの自然と芸術家――清冽なる思索と詩作の根源
第9章 アスコーナ――「真理の山」に集った20世紀の知性
第10章 アルプス――スイス最大の資源
第11章 環境保護とエネルギー政策――地方主権に根差したエコシステムの構築


Ⅲ 歴史

第12章 テル伝説と建国の歴史――「奴隷に甘んじるよりも死を」(シラー)
第13章 傭兵――貧しい山村から異国への出稼ぎ
第14章 過去の克服――ナチ・ドイツへの協調と「精神的国土防衛」
第15章 ザンクト・ゴットハルト峠――スイス建国のシンボル
第16章 宗教、特に宗教改革・宗派対立――緊張と妥協
 【コラム4】ヴァチカンのスイス衛兵


Ⅳ 都市

第17章 チューリヒ――古くて新しいスイス最大の都市
第18章 ベルン――ユネスコ世界遺産の連邦都市
第19章 ジュネーヴ――国際都市の受難の歴史
第20章 バーゼル――温故知新に努めるライン川沿いの古都
第21章 ゾーロトゥルン――活気溢れる中世の町
 【コラム5】フリブール/フライブルク


Ⅴ 文学

第22章 ゲーテとスイス――理想郷アルカディアを求めて
第23章 『村のロメオとユリア』――シェイクスピアのスイス的変奏
第24章 カール・シュピッテラー――〈空想〉と〈孤独〉にこだわるノーベル賞作家
第25章 ヨハンナ・シュピーリ――『ハイジ』の作家の生涯
 【コラム6】推理小説
 【コラム7】ローベルト・ヴァルザー


Ⅵ 美術・彫刻・建築

第26章 パウル・クレー――独創性溢れる多彩な絵画世界
第27章 ハインリヒ・フュースリ、フェルディナント・ホードラー、ジョヴァンニ・セガンティーニ――知られざる三人のスイス画家
 【コラム8】チューリヒ・ダダ――戦争を逃れて集まった前衛芸術家のエネルギー
第28章 スイスの絵本作家――『ウルスリのすず』、『こねこのぴっち』、そして『にじいろのさかな』
第29章 アルノルト・ベックリーンとアードルフ・ヴェルフリ――眠りの園は魔を呼び寄せる
第30章 ル・コルビュジエとアルベルト・ジャコメッティ――世界が認めた巨匠二人


Ⅶ 演劇・映画・音楽・舞踊

第31章 マックス・フリッシュとフリードリヒ・デュレンマット――戦後スイス文学を代表する二人の作家
第32章 カバレット――現代スイスの秀でた滑稽〈文学寄席〉
第33章 スイスの映画――スイス映画の歩みと現在
第34章 ダニエル・シュミート――ドイツ語圏スイスを代表する奇異な映画監督
第35章 ジャン=リュク・ゴダール――フランス語圏スイスの傑出した社会派映画監督
 【コラム9】《僕のピアノコンチェルト》
 【コラム10】《マルタのやさしい刺繍》
第36章 19世紀スイスとヨーロッパ音楽の流れ――フランツ・リスト、リヒャルト・ワーグナー、ヨハネス・ブラームス
第37章 20世紀スイスのクラシック音楽事情――政治体制に翻弄される音楽家たち
第38章 オトマール・シェックとドイツ・ナチズム――芸術上の野心と祖国愛の狭間で
 【コラム11】ハインツ・ホリガー――臨界現象への誘い
第39章 バレエ、ダンス、ローザンヌ国際バレエコンクール――舞踊の流入・定着・発展


Ⅷ 思想・教育

第40章 カール・グスタフ・ユングとカール・ケレーニイ――過去への遡及
第41章 ヨハン・カスパー・ラーヴァーター――〈天才〉を尊重する正義感溢れる詩人・神学者
第42章 ジャン=ジャック・ルソー――彷徨する思索者の魂
第43章 ヨハン・ヤーコプ・バッハオーフェンとヤーコプ・ブルクハルト――19世紀バーゼルの二人の碩学
第44章 ヨハン・ハインリヒ・ペスタロッチ――人間に内在する〈獣〉を意識する汎愛主義者
第45章 リカルダ・フーフとスイスの大学――女性の教育
第46章 現在の教育制度――ローカル面とグローバル化


Ⅸ 政治

第47章 永世中立と亡命――小さな多言語国家の生き残り策
第48章 魔法の公式――スイスの議会・内閣・政党
第49章 直接民主制――スイス的民主主義の形
第50章 女性参政権――男女平等社会への長い道のり
第51章 国連加盟への歩みとスイスに本拠地がある国際機関――永世中立国の現代的使命とは?
第52章 軍事国家スイス――戦時の国土防衛から平和貢献へ
 【コラム12】安楽死をめぐる議論


Ⅹ 産業

第53章 スイスの観光・ホテル――小さな観光大国スイスのホスピタリティ
第54章 スイスの銀行――世界の金はスイスを目指す?「秘密」のプライベート・バンキング
第55章 スイスの時計・医薬品業界――世界に羽ばたく歯車/スイスの輸出を支える産業
第56章 交通(特に鉄道)――鉄道大国への道と、その課題


XI 外国(特に隣国)との関係

第57章 対ドイツ――大国への憧れと反発
第58章 対オーストリアおよび対リヒテンシュタイン――隣接する「不倶戴天」の強国と、一体不離のミニ国家
第59章 対EU――小国スイスのしたたかな外交
第60章 移民と新移民――スイス人のドイツ人嫌い?
 【コラム13】日本との関係


 参考文献

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