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「社会モデル」による新たな障害者介助制度の構築
本体4,800円+税
ISBN 9784750339672
判型・ページ数 A5・264ページ
出版年月日 2014/02/25

「社会モデル」による新たな障害者介助制度の構築

障害者のエンパワメントを実現するために

障害者の自立生活を支援する介助制度において、従来の「医学モデル」は障害者のエンパワメントを阻害していると指摘。新たなパラダイムとして障害者が自律的に介助制度を利用する「社会モデル」を提言する。介助現場の視点から具体案も提言した書。

序章 障害者介助をめぐる問題の所在
 第1節 本研究の問題意識――利用者である障害者とホームヘルパーとしての私
 第2節 「社会モデル」の介助を実現していく制度の必要性
 第3節 障害者介護/介助に関する先行研究
 第4節 研究方法と本書の構成

第1章 社会によってつくられる障害者の無力化の構造と変革への視座
 第1節 インペアメントとディスアビリティ
 第2節 障害者を無力化する構造――資本主義社会と専門家支配
 第3節 「医学モデル」による障害者の依存の形成
 第4節 潜在化している価値観と負担の関係
 第5節 変革する力―障害者差別の超克を目指して

第2章 ホームヘルプサービス、その変遷が意味するもの
 第1節 制度の起こりから現在まで
 第2節 障害者自立支援法とホームヘルプサービス
 第3節 ホームヘルプという仕事
 第4節 「障害の医学モデル」とホームヘルプサービス

第3章 障害者とホームヘルパー――阻害されるエンパワメント
 第1節 見えにくい非対称の関係
 第2節 利用者が行う配慮とホームヘルパーが行う感情労働
 第3節 ホームヘルパーとソーシャルワーク
 第4節 阻害されるエンパワメント

第4章 障害者が介助を利用するときの呼びかけと応答の関係
 第1節 ホームヘルパーに感じる嬉しさ、好ましさと言いづらさ
 第2節 介助の場における「医学モデル」
 第3節 ホームヘルパーからみた障害者のエンパワメントと「社会モデル」
 第4節 「社会モデル」の介助とエンパワメントを支援する応答が可能な関係性
 第5節 エンパワメントを支援する応答が可能な関係性を目指すには

第5章 障害者の自立生活を支える介助制度に求められるもの
 第1節 自立生活とパーソナルアシスタンス/ダイレクトペイメント
 第2節 時間の縛りが緩やかな重度訪問介護
 第3節 受給者の主体性を確保するイギリスのダイレクトペイメント
 第4節 カリフォルニア州のSLSにみるエンパワメント
 第5節 障害者に対する差別を軽減するサービスの提供

第6章 障害者総合福祉法の骨格に関する「総合福祉部会の提言」についての検討
 第1節 現行法にある権利と「総合福祉部会の提言」にある権利
 第2節 新たな介助制度の実現可能性と「総合福祉部会の提言」の役割

第7章 「社会モデル」による介助制度実現に向けたパラダイム転換
 第1節 求められる障害者施策のパラダイムの転換
 第2節 「社会モデル」に立脚した利用者主導の組合設立の必要性
 第3節 「社会モデル」による介助制度に求められる枠組み

第8章 「社会モデル」による新たな介助制度の骨格
 第1節 利用申請と支給決定における障害者・市町村・組合所属相談員の役割
 第2節 自律した制度利用を実現するために求められること
 第3節 アクセス支援センターの設置と社会参加を促進するサービス
 第4節 組合の役割と介助者派遣事業所の役割
 第5節 パーソナルアシスタント/介助者に対する研修と利用者に対する講習会
 第6節 国・都道府県・市町村の主な責務

 文献
 索引
 おわりに

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