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OECD世界開発白書2
本体6,600円+税
ISBN 9784750339450
判型・ページ数 B5・312ページ
出版年月日 2013/12/21

OECD世界開発白書2

富のシフト世界と社会的結束

社会的結束はそれ自体が目的であるとともに、開発手段ともなる。結束した社会は市民が隣人同士そして国家制度に対し信頼を感じている社会であり、個々人が自らの幸福、そして子供たちの幸福に向けて改善の機会をつかむことのできる社会である。それは、病気や失業、老齢に直面したときにも保障されていると感じられる社会である。本書では社会的結束開発アジェンダに不可欠な様々な政策原理を検証している。財政、雇用、社会保障、市民参加、教育、保健医療、ジェンダー、移民統合などの問題を取り上げ、包括的な視点から長期的かつ持続可能な成長のための社会的結束の重要性を論ずる。

 

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OECD
OECD東京センター

 

【関連書籍】

『OECD世界開発白書』

 序文
 謝辞
 頭字語・略語
 はしがき
 要約


第Ⅰ部 社会的結束における機会と課題

第1章 富のシフト:機会への扉
 第1節 序論
 第2節 ギアのシフトアップ:開発途上国世界における収斂の広がり
 第3節 富のシフト:開発の新たな源泉
  3.1 開発金融フローの拡大
  3.2 財政余地の増大
 第4節 結論:資源の入手可能性と持続可能性に向けて

第2章 社会的結束と開発
 第1節 序論
 第2節 社会的結束の定義
 第3節 社会的結束の伝統的主観的基準
 第4節 なぜ社会的結束が問題なのか?
  4.1 目的、手段としての社会的結束
 第5節 富のシフト、社会的結束、開発:基礎的枠組み
 第6節 結論

第3章 富のシフトと社会的結束課題
 第1節 序論
 第2節 構造転換課題
 第3節 雇用面での課題
  3.1 付加価値に占める労働割合の低下
  3.2 脆弱な職の創造
  3.3 主要課題に留まる非公式性
  3.4 労働市場で未だ根強いジェンダー・ギャップ
 第4節 移住面での課題
  4.1 国内移住:都市化と転位
  4.2 国際移住:南南圧力の拡大
 第5節 農業面での課題
  5.1 高食料価格
  5.2 土地取引に関する課題
 第6節 結論

第4章 格差
 第1節 序論
 第2節 国家間及び国内における格差傾向
 第3節 社会的結束上の分布問題に対する理解
  3.1 相対的貧困の削減
  3.2 下支えの求められる新興中間層
  3.3 上位所得層増大への対応
  3.4 永続的集団間格差の克服
 第4節 分布の変化パターンの解明:教育を事例として
  4.1 分布面での分解的変化:基礎的教育財産、報酬、参加行動
  4.2 教育政策及び女性の労働市場参加を通じた機会均等
 第5節 社会的結束と再分配選好
 第6節 結論


第Ⅱ部 富のシフトと社会的結束政策アジェンダの構築

第5章 社会契約の強化と持続可能な財政政策
 第1節 序論
 第2節 社会的結束と財政政策との関係
  2.1 開発途上国の再分配阻害要因
 第3節 開発途上国における租税
  3.1 開発途上国における課税努力
  3.2 開発途上国における税収構成
 第4節 社会的結束と財政制度:例証と政策
  4.1 納税意欲と社会的結束
  4.2 財政の分権化:社会的結束の推進と政策効果の向上
  4.3 租税管理における制度能力の構築
 第5節 持続可能な財政政策
 第6節 財政改革の主要原理
 第7節 結論

第6章 社会的結束に向けた雇用及び社会保障政策
 第1節 序論
 第2節 雇用と社会的結束
 第3節 労働市場制度と賃金決定
  3.1 中国における労働市場制度要求
  3.2 最低賃金の役割と妥当性
  3.3 雇用規制
  3.4 労働市場における団体行動問題の解決
 第4節 社会保障に対する含意
  4.1 社会援助及び社会保障における保障ギャップ
  4.2 社会保障と途切れた中間層
  4.3 格差の解消:社会保険革新のための三つの戦略
 第5節 一貫した社会経済政策の必要性
  5.1 社会保障の労働市場効果
  5.2 社会的結束に向けた社会保障システムの構築
 第6節 結論

第7章 市民参加の拡大と社会的結束政策
 第1節 序論
 第2節 富のシフトにおける新たな統治上の課題
 第3節 市民参加と社会的結束
 第4節 政府の国民との接近:政府サービス、アカウンタビリティ、分権化
 第5節 政治的参画における女性の役割
 第6節 市民参加の新ツール:ICTとバーチャル・コミュニティ
 第7節 新ICTツールの政治的ガバナンス及び社会的結束に対する含意
 第8節 結論

第8章 相互関連政策課題
 第1節 序論
 第2節 教育
  2.1 学校教育と空間共有機会
  2.2 教育到達度向上と障害の克服
 第3節 ジェンダー平等
  3.1 女性の財産と女性固有の権利の確保
  3.2 ジェンダーに配慮した社会保障と条件付き現金給付
  3.3 ジェンダーに対するステレオタイプ化の変革
  3.4 信用及び柔軟な銀行融資の女性利用の拡大
  3.5 女性による新技術の活用促進
 第4節 食料政策
  4.1 食料価格高騰への対応
  4.2 土地の所有と改革
  4.3 社会的結束に向けた土地政策
 第5節 移民の統合
  5.1 社会参画の促進
  5.2 社会関係資本の構築
  5.3 社会的流動性の促進
 第6節 制度の転換と適応
 第7節 結論

第9章 富のシフト世界における社会的結束の強化
 第1節 序論
 第2節 財政的に持続可能な社会結束アジェンダの開発
  2.1 社会保障及び社会的サービスに関わるコスト
  2.2 財政サイド:資源の流動化、効率化、政治・社会的対立管理
 第3節 社会的結束政策枠組み
  3.1 政治的リーダーシップに対する関与
  3.2 社会的結束政策のモニタリングと評価のための新データ
  3.3 共有された社会に向けて
 第4節 社会的結束促進におけるドナーの役割
  4.1 市民社会に対する支援の活発化
  4.2 奮闘国及び貧困国での社会保障ネットワーク導入段階における援助
  4.3 社会的結束侵食リスク
 第5節 結論

 付属資料 四速世界分類
 訳者あとがき

コラム
 コラム2.1 主観的幸福感データは開発途上国の政策に有用か?
 コラム3.1 資源の呪いの克服
 コラム3.2 食料価格の高騰:どのような悪状況にも希望の光はあるのか?
 コラム3.3 近年の土地購買における特徴
 コラム4.1 格差の測定:ジニ係数を超えて
 コラム4.2 ブラジルにおける教育報酬の移転及び低減を通じた格差の縮小
 コラム5.1 民主主義への移行を進める南アフリカにおける財政政策と再分配
 コラム5.2 財政制度の構築
 コラム6.1 社会的対立と労働配置:米国企業の意思決定に関する計量経済分析
 コラム7.1 チュニジアからの教訓
 コラム7.2 紛争原因とされる市民参加からの排除:その事例
 コラム7.3 タイにおける社会革新と市民参加
 コラム7.4 音楽を通した集団的アイデンティティの創出と市民不安の緩和
 コラム8.1 アフリカでの若年層雇用と社会的結束
 コラム8.2 地方自治とパンチャーヤット制度
 コラム9.1 社会保障の強化:ブラジルの条件付き現金給付政策
 コラム9.2 サッカーと社会的結束


 表1.1 四速世界分類
 表1.2 2000年代における収斂国数の増大
 表1.3 ブラジル、インド、南アフリカにおける政府開発援助
 表2.1 子どもに求められる資質:2005~08年
 表2.2 社会的結束と開発との関係を示す実証例
 表3.1 産業分野別及び速度別付加価値割合の平均変化率:1990~2009年
 表3.2 産業分野別・世界の雇用の産出額弾力性:1995~2009年
 表3.3 主食の純購入国
 表4.1 ジニ係数の変化:2000年代前半
 表4.2 特定国での世帯所得・賃金格差における変化相殺力:1970年代後半から2000年代半ば
 表4.3 2000年代における就学状況と教育到達度
 表6.1 米国系過半数所有企業における労働力の配置とストライキの発生:1999~2008年
 表8.1 食料及び現金給付の長所と短所
 表9.1 特定国での政府社会支出
 表9.2 西・中央アフリカにおける現金給付費概算
 表9.3 特定国での燃料・食料助成に対する予算及び非明示的費用


 図1 社会的結束の要素
 図2 2000年代の開発途上国世界における急速な成長
 図3 2000年代のGDP、就学年数、生活満足度における変化
 図4 開発途上国の租税及び給付前・後におけるジニ係数
 図5 GDPに対する財政収入の割合:2000~08年
 図1.1 地域別輸出フロー
 図1.2 先進国及び開発途上国経済における対内直接投資フロー
 図1.3 2000年代における所得の収斂
 図1.4 2000年代における四速世界分類
 図1.5 先進国と新興開発途上国の経常収支:1990~2010年
 図1.6 東アジア、サハラ以南アフリカ、南アメリカの貿易収支:1990~2009年
 図1.7 サハラ以南アフリカ及び南アメリカにおける一次産品コモディティ別貿易収支:1995~2009年
 図1.8 開発途上国間輸出の地域別割合
 図1.9 1990年代及び2000年代における収斂国の純海外直接投資額及び純労働者送金額
 図1.10 地域別外貨準備高(絶対額)の変化
 図1.11 外貨準備高の短期的予備的条件超過額
 図1.12 対象地域別ソブリン・ウェルス・ファンド(SWF)投資額
 図1.13 貯蓄額の対GDP比
 図1.14 財政収入の対GDP比:2000~08年
 図1.15 アフリカ産油国及び非産油国における税源別税率
 図1.16 ラテンアメリカ及びカリブ諸国における天然資源からの財政収入
 図1.17 四速世界における対GDP債務比率
 図1.18 1990年代及び2000年代の収斂国における平均財政収支と債務率
 図2.1 社会的結束の要素
 図2.2 絶対的所得水準と各国の生活満足度との関係――相対的経済勾配:2008年
 図2.3 富のシフト、社会的結束、開発に関わる簡単な枠組み
 図3.1 開発途上国における産業分野別構造転換速度:1990~2009年
 図3.2 地域別の付加価値に対する労働者所得割合:1990~2008年
 図3.3 特定国における付加価値に対する労働者所得割合:1990~2007年
 図3.4 成長期における非公式雇用の拡大
 図3.5 都市化率上位10か国:1990~2010年
 図3.6 世界国際移民累計:2005年
 図3.7 食料価格高騰に起因する市民不安:1996~2010年
 図3.8 2000年代における食料価格の構造的崩壊
 図3.9 過去10年間の各国食料生産実績の多様性
 図3.10 土地移転の公式記録:2004~09年
 図4.1 世界格差の構成
 図4.2 BRICSにおけるジニ係数の変化:1990~2007年
 図4.3 貧困改善的成長によりブラジルで格差縮小を示す成長発生曲線:2001~06年
 図4.4 中国及びブラジルにおける絶対的貧困と相対的貧困:1981~2007年
 図4.5 73か国を対象とした国内相対的貧困ラインの経済的勾配
 図4.6 世界の中間階級消費:2000~50年
 図4.7 富裕国及び新興国における上層での所得の増大
 図4.8 南アフリカでの人種間で分極化をみせる等価所得の分布:2008年
 図4.9 メキシコでの就労形態間で分極化をみせる賃金分布:2007年第2四半期
 図4.10 ブラジルにおける教育報酬:2001~06年
 図4.11 ブラジルでの十分位上層階級における賃金上昇による教育報酬の不均等な変化:2001~06年
 図4.12 分布選好:1990年代前半から2000年代半ば
 図4.13 BRICSにおける貧困要因のとらえ方、再分配政策に対する満足、上層移動期待
 図5.1 開発途上国における租税・給付前/後ジニ係数
 図5.2 五分位所得階級別の南アフリカにおける一人当たり実質公的社会支出:2000年
 図5.3 2000年及び2008年の平均課税努力
 図5.4 2008年における納税意欲と課税努力間の偏相関
 図5.5 ラテンアメリカ及びOECD加盟国における主たる税収:2006年
 図5.6 四速世界における納税意欲
 図5.7 納税意欲と社会的安全及び信頼
 図5.8 アフリカの地方及び中央政府職員における汚職に対する認識
 図5.9 アフリカの税務署及び政府職員における汚職に対する認識
 図6.1 雇用形態別平均生活満足度における最近の動向
 図6.2 雇用形態別生活満足度の分布:2010年以降の動向
 図6.3 特定収斂国での生活水準との比較でみた最低賃金:2009年以降の入手データ
 図6.4 中国都市部での最低賃金の上昇:1996~2010年
 図6.5 インド及びメキシコにおける製造業部門でのストライキと米国系製造業企業過半数所有関係会社での雇用:1999~2008年
 図6.6 各国の労働組合組織率と格差
 図6.7 チリ及びボリビアにおける年配者に対する年金保障
 図6.8 中間部門における非公式雇用状況と職業分布
 図7.1 民主主義の需要と供給に関する質問でのアフリカ地域平均:2008年
 図7.2 人口で補正した市民暴動と民主化需要超過:2008年
 図7.3 サハラ以南アフリカにおける民主化需給に対するベンチマーキング:2008年
 図7.4 インターネットの利用:2000~08年
 図8.1 包摂的学校システムと正の相関にある集団間結束
 図8.2 モロッコにおける失業率と教育の質
 図8.3 四速世界におけるジェンダー格差
 図8.4 98か国におけるコモディティ価格高騰への特殊的政策対応:2008~10年
 図8.5 草の根的労働組合の数とその加入者数
 図8.6 団体契約数と対象従業員数
 図9.1 市民社会及び民主的参加の強化に向けたDACドナーによる対アフリカ援助:2002~09年

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