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フィンランドの高齢者ケア
本体3,000円+税
ISBN 9784750338026
判型・ページ数 A5・248ページ
出版年月日 2013/04/04

フィンランドの高齢者ケア

介護者支援・人材養成の理念とスキル

北欧福祉国家の中でもフィンランドは、人口の高齢化とケアニーズの増大、財源不足という課題に柔軟性ある福祉政策を創造してきた。予防介護、親族介護支援、介護人材養成、ケアワーカーの労働環境など、今後の高齢者福祉にとって示唆に富む実態を紹介する。

 はじめに

第1章 転換期にあるフィンランドの福祉国家とその特色――課題解決への挑戦のプロセス
 第1節 北欧型福祉レジームとフィンランド
 第2節 転換期にあるフィンランドの福祉国家――「ユニバーサリズムから市場化とインフォーマル化へ」?
 第3節 挑戦する福祉国家――ユニバーサリズムと「統合」による「合理化・効率化」
  1.フィンランドの福祉国家の成立過程――概観
  2.90年代の福祉国家の再編成

第2章 フィンランドの高齢者ケア体制と政策展開
 第1節 包括的な高齢者ケア体制
  1.高齢者ケア体制の構造
  2.介護サービスの利用状況とサービス認定
 第2節 公的セクターと私的セクターの関係――フィンランドの「民営化」の現状
 補論 近年の公的サービスの外部委託化の変容と問題点
 第3節 高齢者ケア政策の今後の展開
  1.「高齢者サービスの質に関する推奨(勧告)」
  2.「高齢者人口の活動能力の支援と年配者の社会・保健医療サービスに関わる法」
 コラム1 個人自営の事例:ハウホ町の24時間ケア付き住宅「ロピサの部屋」を訪ねて
 コラム2 株式会社(営利事業)の例:フィンランド最大の民営企業、MEDIVIRE-HOIVA社訪問

第3章 フィンランドの介護予防の戦略と実態――「予防的家庭訪問」の取り組みを中心に
 第1節 多様かつ広範な介護予防事業
 第2節 イヴァスキュラ市(Jyvaskylassa)の予防的家庭訪問と予測指向型サービス指導
  1.イヴァスキュラ・モデルとは?――プロジェクト全体の構造
  2.イヴァスキュラ・モデルの実際
  3.予防的家庭訪問をめぐる論点:「リソース重視型」か「問題対処型」か、「老い」の医療化モデルか社会文化的なモデルか
 第3節 予防的家庭訪問の成功の要因と日本への示唆
 コラム3 ボランティアセンター「停留所」訪問記

第4章 フィンランドの親族介護支援――インフォーマルな親族介護の「社会化」(フォーマル化)の仕方
 第1節 フィンランドの「親族介護」状況
  1.「親族介護支援」と「親族介護者支援」
  2.フィンランドの親族介護の全体的構造
 第2節 親族介護支援の政策展開とその背景
  1.社会ケア法の改訂と親族介護支援に関する政令(1993年)
  2.答申「親族介護の改革の提案内容とその費用」(2004年3月)
 第3節 親族介護支援法の内容
 第4節 社会サービスとしての「親族介護」の実態
  1.被介護者と介護者のプロフィール
  2.サービス受給の実態
  3.地方自治体における新法の影響
  4.新法の評価
 第5節 仕事と介護の両立支援策――親族介護に優しい雇用関連政策
  1.親族介護を行う雇用者が利用できる現行の労働契約法の制度
  2.親族介護に優しい雇用関連政策のための法改正――介護休業法等の制定プロセスと利害集団の合意形成の組み立て方
 第6節 残された課題
  1.年金生活者介護手当てと親族介護手当ての統合化――新しい介護手当てに
  2.親族介護協会の懸念
  3.フィンランド親族介護協会の親族介護の認定クライテリアの開発
  4.政策決定のプロセスと利害集団の合意形成の組み立て方
 補論 フィンランド親族介護協会の活動
 コラム4 女性介護職員たちの介護意識
 コラム5 親族介護者の意識

第5章 フィンランドの介護人材養成――ラヒホイタヤの養成教育を中心に
 第1節 ラヒホイタヤ資格の誕生とその背景
  1.ラヒホイタヤ(lahihoitaja)とは――看護と介護の統合
  2.ラヒホイタヤの資格の導入の背景と経過
  3.フィンランドの職業訓練教育システムにおけるラヒホイタヤ養成
  4.ラヒホイタヤ養成教育の展開
 第2節 ラヒホイタヤの養成教育の構造
  1.ラヒホイタヤの養成教育の体系(2001~2009年)
  2.2010年の改訂内容――より柔軟で深い能力の育成
 第3節 ラヒホイタヤの養成校
 コラム6 フィンランドの職業訓練教育の改革を中心的に担った女性たちから学ぶこと

第6章 フィンランドのケアワーカーの労働実態と課題――ラヒホイタヤを中心に
 第1節 ケアワーカーの推移
 第2節 ラヒホイタヤの労働実態
 第3節 ラヒホイタヤの職務と職業的自己評価――“柔軟性”ゆえのジレン
 第4節 高齢者ケアの人材育成・確保の今後の課題をめぐって
  1.労働力予想
  2.高齢者ケアのラヒホイタヤの育成・確保の新しい動き
 コラム7 ベテランラヒホイタヤたちの悩み


 謝辞
 索引

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