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スリランカを知るための58章
本体2,000円+税
ISBN 9784750337906
判型・ページ数 4-6・324ページ
出版年月日 2013/03/25

スリランカを知るための58章

1983年以来26年間に及んだ内戦。2004年のスマトラ沖大地震とインド洋大津波。「輝ける島」スリランカは近年、大きな試練にさらされた。本書はスリランカの全体像とともに、内戦と災害を積極的に取り上げ再生する人々の生活を深層から描き出す。

 

【執筆者一覧】

井村 美和(いむら・みわ)
関西大学社会的信頼システム創生センター、ポスト・ドクトラル・フェロー。専攻・専門:地球環境学、災害復興。おもな著書・論文:Adaptive and Sustainable Post Tsunami Human Resettlement in Sri Lanka and India(Research Publishing Service、2011)、「タミルナドゥ州における津波復興住宅移転と地域特性」(『自然災害科学』28〈4〉、2010年)、“Challenges and Potentials of Post-disaster Relocation”(Asian Journal of Environment and Disaster Management, 1〈2〉, 2009)

梅村 絢美(うめむら・あやみ)
専門:社会人類学。おもな著書・論文:「発話がまねく禍、沈黙がもたらす効力」(『社会人類学年報』37、2011年)

加納 満(かのう・みつる)
長岡技術科学大学教育開発系准教授。専攻・専門:言語学、日本語教育。おもな著書・論文:「スリランカろう社会の形成とろう運動―シンハラ仏教ナショナリズムと民族紛争―」(『障害と開発』、2008年)、“Interrogatives in Sri Lankan Sign Language”(Current Issues in Unity and Diversity of Languages, 2009)。

川島 耕司(かわしま・こうじ)
国士舘大学政経学部教授。専攻・専門:南アジア近現代史。おもな著書・論文:『スリランカと民族――シンハラ・ナショナリズムの形成とマイノリティ集団』(明石書店、2006年)。

栗原 俊輔(くりはら・しゅんすけ)
国際NGO・CARE USA職員(スリランカ プランテーション事業ディレクター)を経て、現在JICA専門家(スリランカ東部州政府アドバイザー)。横浜国立大学国際社会科学研究科博士課程後期在学中。

小関 千智(こせき・ちさと)
元JICAスリランカ事務所ボランティア調整員、現JICAカンボジア事務所ボランティア調整員(2012年~)。2004年から2011年にかけて、スリランカにてボランティア事業に従事。

執行 一利(しぎょう・かずとし)
立教大学非常勤講師。専攻・専門:社会人類学。おもな著書・論文:「スリランカ」(立川武蔵・杉本良男ほか編『南アジア 朝倉世界地理講座4』朝倉書店、2012年)、「農村の暮らし」(澁谷利雄・高桑史子編著『スリランカ――人びとの暮らしを訪ねて』段々社、2003年)。

清水 研(しみず・けん)
ビコーズインスチチュート株式会社ディレクター。開発コンサルタントとして、スリランカ北東部での復興開発事業に関わる。

田中 規夫(たなか・のりお)
埼玉大学大学院理工学研究科・(兼)埼玉大学環境科学研究センター教授。専攻・専門:水防災・減災工学、水圏環境工学。おもな著書・論文『津波と海岸林 バイオシールドの減災効果』(共立出版、2013年〈予定〉)、「熱帯性海岸樹木の破壊限界を考慮した防潮林の津波低減効果の評価」(『土木学会論文集B』66〈4〉、2010年)。

中村 紗絵(なかむら・さえ)
京都大学アジア・アフリカ地域研究研究科単位取得退学(2011年3月)。同研究科研修員(~2012年3月)。専攻・専門:地域研究(南アジア、スリランカ)。おもな著書・論文:「現代スリランカにおける慈善型老人ホームの成立――ダーナ実践を通したチャリティの土着化」(『アジア・アフリカ地域研究』10〈2〉、2011年)、「現代スリランカの慈善型老人ホームとダーナ」(『南アジア研究』23、2011年)。

中村 尚司(なかむら・ひさし)
龍谷大学研究フェロー。研究テーマ:地域の経済的な自立。おもな著書・論文:Accumulation and interchange of labor(Institute of Developing Economies, 1976)、Disintegration and Re-integration of a Rural Society in the Process of Economic Development(Institute for Languages and Cultures of Asia and Africa, 1982)、『地域自立の経済学』(日本評論社、1993年、1998年増補)、『人びとのアジア』(岩波書店、1994年)。

樋口 まち子(ひぐち・まちこ)
国立看護大学校教授。専攻・専門:医療人類学。おもな著書・論文:“Traditional Health Practices in Sri Lanka”(VU University press, 2002)、『もうひとつの島国・スリランカ――内戦に隠れた文化と暮らし』(ぶなのもり、2006年)、『アジアを学ぶ』(共著、勁草書房、2011年)、『ケースで学ぶ国際開発』(共著、東信堂、2011年)

古田 弘子(ふるた・ひろこ)
熊本大学教育学部教授。専攻・専門:障害者教育、インクルーシブ教育。おもな著書・論文:『発展途上国の聴覚障害児早期教育への援助に関する研究――わが国のスリランカに対する援助を中心に』(風間書房、2001年)、「スリランカ北西部州の障害児通園施設における療育と教育――指導内容に着目して」(共著、『熊本大学教育学部紀要』60、人文科学、2011年)

松山 弥生(まつやま・やよい)
小学校教諭。元青年海外協力隊員、NGOでスリランカ支援を行う。おもな著書・論文:「孤児院で出会った子どもたち」(澁谷利雄・高桑史子編著『スリランカ――人びとの暮らしを訪ねて』段々社、2003年)。

和栗 百恵(わぐり・ももえ)
福岡女子大学国際文理学部准教授。専攻・専門:大学教育における体験的な学習プログラム開発。おもな著書・論文:「福岡発! 大学正規科目から生まれた『カキがぁる!!』活動」(『月刊アクアネット』10、2011年)、「『ふりかえり』と学習:大学教育におけるふりかえり支援のために」(『国立教育政策研究所紀要』139、2010年)。

B・M・プリヤンタ・ラタナーヤカ(B. M. Priyantha Rathnayaka)
首都大学東京大学院人文科学研究科・博士後期課程修了。現在、民間会社勤務。専攻・専門:異文化間教育・教育政策。おもな著書・論文:“The Role of Language Education in National Integration in Sri Lanka: Medium of Instruction in Language Policy”(『教育学研究年報』24、2005年)、「多民族国家スリランカにおける公用語と教育の問題」(『日本学習社会学会年報』4、2008年)、「スリランカにおける独立後の言語政策と教授言語の問題――国民統合の視点から」(『日本学習社会学会年報』6、2010年)、「多民族・多言語国家における教育の現状と課題――ロシア、中国、スリランカ――スリランカにおける教育改革の動向と教授言語の問題」(『季刊教育法』164、2010年)。

 はじめに
 スリランカ地図


Ⅰ スリランカ概観

第1章 ランカー島――多様な自然環境
第2章 スリランカという国――国名とイメージ
第3章 スリランカの民族構成――「ジャーティヤ」からはじめるボトム・アップの視角
第4章 多様な言語――人の移動と言語の接触がもたらすもの
第5章 南アジアのなかのスリランカ――海と陸を通じての関係
第6章 日本とスリランカ――片想いと無関心


Ⅱ 激動の歴史、そして「内戦終結」

第7章 南インドの王権とスリランカ――地域的抗争の歴史
第8章 ポルトガルの進出と植民地化――スリランカ王権の抵抗と分裂
第9章 植民地統治とエリート――独立後も続く影響力
第10章 植民地支配とシンハラ・ナショナリズム――宗教と言語と政治
第11章 民族紛争の泥沼――独立とシンハラ・オンリー政策
第12章 内戦終結の経緯――「強い国家」を印象づける終結と未解決の問題
第13章 紛争影響地の人びとの暮らし――北部州マンナール県での聞き取りから
第14章 内戦後の展望――あらたな不安のはじまり
  【コラム1】王権と宗教――王宮と寺院のもたれあい


Ⅲ 生業と経済

第15章 開発がもたらした格差、国を支える出稼ぎ――英語経済と母語経済
第16章 水稲耕作と焼畑――農業形態の多様性と変化
第17章 セイロン紅茶と政治――プランテーションが生んだもの
第18章 豊かな海と漁村――地曳網漁から沖合漁業へ
第19章 ガーメント・ファクトリー――輸出産業としての縫製業
第20章 青い海辺の高級ホテル――観光産業(1)
第21章 小さな島の世界遺産――観光産業(2)
  【コラム2】激戦地から観光地へ――シンハラ人の人気観光スポット


Ⅳ 暮らしと社会

第22章 カーストの現在――実体性の喪失
第23章 二大政党制と「村の政治」――民主主義の「顔」
第24章 家族のかたち――流動化する現代社会のなかで
第25章 スリランカの女性たち――「家の仕事」
第26章 教育制度の歴史――教育の場で使用される言語の歴史
第27章 スリランカの教育制度の現状――言語問題と試験制度
第28章 ろう者の言語、スリランカ手話の世界――聴者のまなざしの外にあるもの
第29章 高齢者と福祉――豊かな地域社会と急速な高齢化
第30章 高齢者の生活――村の老人たち


Ⅴ 祈りと文化

第31章 神々と仏――多宗教の現実
第32章 徳と益――仏教とヒンドゥー教
第33章 アブラハムの宗教――イスラームとキリスト教
第34章 ペラヘラの通る夜――祭礼の行進は暮らしのなかを行く
第35章 悪霊祓いとピリット――現世利益の諸相
第36章 グローバル資本主義と「弥勒の再会」――お会いするのは2000年ぶりでしょうか
第37章 サリーを着こなす――衣装とナショナリズム
第38章 村の食事――ミルクティーとスパイスの魔法
第39章 住まう――オープンベランダからの風景
第40章 癒す――アーユルヴェーダ
第41章 クリケット・マッチのある日――世界的スター選手の輩出


Ⅵ 開発援助と災害復興

第42章 外国援助と開発独裁――海外支援は平和・民主化をもたらすか?
第43章 受け継がれた草の根協力――青年海外協力隊の活動現場から
第44章 1958年のボランティア――サルボダヤ運動とは何か
第45章 試験競争と振り落とされる教育弱者――学校教育の現実と教育援助
第46章 医療援助――健康レベルが高い国への援助
第47章 現場を学ぶスタディツアー――「自分ごと」な学びへ
第48章 インド洋大津波の構造――減災機能を持つ海岸防潮林の再生・維持管理に向けて
第49章 津波の後で――被災地域のいま:復興を通じて見てきたもの・出会った人
第50章 津波復興支援の諸問題――NGO、NPOの活躍
  【コラム3】インド洋大津波直後の町にて――観光地ヒッカドゥワの様子

Ⅶ スリランカの諸地域案内

第51章 コロンボ――多文化都市の魅力
第52章 アヌラーダプラ――貯水池灌漑システムと仏教
第53章 キャンディ――「お国自慢」と「故郷自慢」
第54章 ヌワラエリヤ――紅茶農園の人びとと「アジア初」の町
第55章 ゴール――海のシルクロードの面影
第56章 ジャフナとワンニ――スリランカ・タミルの社会
第57章 トリンコマリー――天然良港をめぐる戦争の歴史
第58章 東南海岸――多文化地帯の実態
  【コラム4】バオバブとロバ――西北岸に残るアラブの文化


 スリランカを知るための文献ガイド

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