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エストニアを知るための59章
本体2,000円+税
ISBN 9784750337371
判型・ページ数 4-6・376ページ
出版年月日 2012/12/15

エストニアを知るための59章

バルト三国の中で最も北に位置するストニア。大国に翻弄された歴史、ソ連邦併合、2度の独立、EU加盟後の歩み、民俗や文化、芸術など、人口約130万、国土も日本の九州程度にすぎない、この小国の多様な全体像を描き出す1冊。

 

【執筆者一覧】

秋場 敬浩(あきば・たかひろ)
東京藝術大学大学院音楽研究科博士後期課程に在籍。東京藝術大学音楽学部を首席で卒業後、同大学院修士課程修了。国立チャイコフスキー記念モスクワ音楽院研究科修了。学術論文に『エドゥアルド・トゥビンのピアノ作品における有機的構造~ピアノソナタ第2番と“オーロラの形象”をめぐって』等。国際エドゥアルド・トゥビン協会会員。

荒井 秀子(あらい・ひでこ)
日本・エストニア友好協会事務局長。航空会社、翻訳会社を引退後エストニアとの文化交流に専念。音楽家、メディア取材等の両国訪問添乗、招聘、情報提供など数多く関わる。

石野 裕子(いしの・ゆうこ)
津田塾大学国際関係研究所研究員。博士(国際関係学)。フィンランド史、ナショナリズム研究。最近の著作は、『「大フィンランド」思想の誕生と変遷――叙事詩カレワラと知識人』(岩波書店、2012年)、「フィンランドにおける内戦認識の変遷」『地域研究』12巻1号(京都大学地域研究統合情報センター、2012年3月)、『フィンランドを知るための44章』(共編書、明石書店、2008年)など。

今村 労(いまむら・つとむ)
早稲田大学文学学術院非常勤講師。近代バルト・ロシア史。主な著作に井内敏夫編『ヨーロッパ史のなかのエリート──生成・機能・限界』(共著、太陽出版、2007年)、小倉欣一編『ヨーロッパの分化と統合──国家・民族・社会の史的考察』(共著、太陽出版、2004年)、「バルト海沿岸諸県における農業問題と啓蒙主義──リフラント公益経済協会を中心に」(『史観』第141冊、1999年)。

大中 真(おおなか・まこと)
桜美林大学リベラルアーツ学群人文学系准教授。国際関係史。主な著作に『エストニア国家の形成――小国の独立過程と国際関係』(彩流社、2003年)、『フロンティアのヨーロッパ』(共著、国際書院、2008年)、『ヨーロッパのデモクラシー』(共著、ナカニシヤ出版、2009年)。

奥村 友梨(おくむら・ゆり)
在エストニア日本国大使館専門調査員(2012年10月現在)。東京外国語大学地域文化研究科博士前期課程修了。学生時代はエストニア・ラトヴィアのロシア語系住民問題が専門。

小玉 ウッラ(こだま・うっら)
エストニア語関係の通訳・コーディネーター。

小森 宏美(こもり・ひろみ) ※編著者紹介参照(個別リンク)

齋木 伸生(さいき・のぶお)
軍事評論家。国際条約史論。法学修士、博士課程修了。主な著作に『冬戦争』(イカロス出版、近刊)、『フィンランド軍入門――極北の戦場を制した叙事詩の勇者たち』(イカロス出版、2007年)、『フィンランドを知るための44章』(共著、明石書店、2008年)など。艦船模型サークル「ミンダナオ会」会員。

庄司 博史(しょうじ・ひろし)
国立民族学博物館教授。言語学・言語政策論。主な著作に『日本の言語景観』(共編著、三元社、2009)、『事典 日本の多言語社会』(共編著、岩波書店、2005)、『講座 世界の先住民族 ファースト・ピープルズの現在 ヨーロッパ』(共編著、明石書店、2005)。

白井 明子(しらい・あきこ)
翻訳者。文化人類学、ヨーロッパ地域研究。

園部 広幸(そのべ・ひろゆき)
タリン市立ヤルヴェオッツァ高校日本語教師。

竹村 尚樹(たけむら・なおき)
エストニア共和国タルト大学社会科学部記号学科修士課程在学中。

エネ・トーム(Ene Toom)
タルト大学大学院メディア・ジャーナリズム研究科博士課程在学。エストニアのジャーナリズムにおける日本の表象、日本・エストニア外交関係史。主な論文に“The Fate of the Estonian Honorary Consulate in Dairen (1934-1940)”『北欧史研究』第18号/Balto-Scandia Vol. 11, 2001)。

イルマル・トムスク(Ilmar Tomusk)
言語監督庁長官。主な著作に言語政策・言語状況についてのエッセイをまとめたKeel ja poliitika〔『言語と政治』〕(Tallinn, 2004)がある。また児童文学作家としての顔も持つ。

中井 遼(なかい・りょう)
早稲田大学政治経済学術院助手。比較政治学,バルト諸国現代政治。主な著作に“Elections, Ethnic Parties, and the Salience of Ethnic Identity: Evidence from the Baltic States 1993-2008,” SSRN Working Paper Series, no.1901401, 1-37(共著、2011年)、「バルト諸国の政党配置――ニューバルティックバロメーター有権者個票データによる競争次元抽出と支持政党布置(『早稲田政治公法研究』94号、2010年)、「断片化するリトアニア政党システム――定量的特徴と小選挙区比例代表制の影響」(『ロシア・東欧研究』38号、2010年)。

西角 あかね(にしかど・あかね)
ツムラーレコーポレーション・タリン支店勤務。エストニア在住。タリン大学修士課程修了(エストニア社会研究)後、観光業に従事。観光案内、通訳・翻訳、取材・撮影等のコーディネートを主に務める。主な著作に『日・エ辞典』(共編著、ILO出版社、2004年)、『エ・日辞典』(共編著、ILO出版社、2006年)。

西村 英将(にしむら・ひでゆき)
作曲家兼歌手。日本大学芸術学部作曲科卒業後、2003年、合唱音楽の研究のためエストニアに留学。エストニア国立音楽アカデミーの修士課程に在籍し、作曲家Tonu Korvits、Rene Eespere氏の下で作曲を学ぶ。2002年よりワールドユース合唱団、アジアユース合唱団、ジャパンユース合唱団、世界室内合唱団にそれぞれ参加。その際ユニセフより親善大使(2002年)、ユネスコより「Artist for PEACE」(2005年)に任命される。2003年、Gustav Ernesaks国際作曲コンクールに入賞。2005年、エストニア春の音楽祭にて特別奨学金を獲得。2006年、ポーランドのMusica Sacra国際作曲コンクールにて最高位を受賞。現在エストニア国立男声合唱団RAM、エストニアフィルハーモニック室内合唱団にそれぞれ在籍。

マレト・ヌッケ(Maret Nukke)
タリン大学エストニア人文学院アジア文化学部講師。日本文化・演劇・社会。著作にMinu Jaapan(Tallinn, 2011)、主なエストニア語への翻訳に『陰翳礼讃』(谷崎潤一郎)、『武士道』(新渡戸稲造)など。

乗松 亨平(のりまつ・きょうへい)
東京大学大学院人文社会系研究科助教。ロシア文学・思想。主な著訳書に『リアリズムの条件――ロシア近代文学の成立と植民地表象』(水声社、2009年)、『隠喩・神話・事実性――ミハイル・ヤンポリスキー日本講演集』(共著訳、水声社、2007年)、トルストイ『コサック――1852年のコーカサス物語』(光文社古典新訳文庫、2012年)。

橋本 伸也(はしもと・のぶや)
関西学院大学文学部教授。ロシア近現代史、バルト地域研究、比較教育社会史。主な著作に『エカテリーナの夢ソフィアの旅─帝制期ロシア女子教育の社会史』(ミネルヴァ書房、2004年)、『帝国・身分・学校――帝制期ロシアにおける教育の社会文化史』(名古屋大学出版会、2010年)、「歴史と記憶の政治――エストニアの事例を中心に」塩川伸明他編『ユーラシア世界(3) 記憶とユートピア』(東京大学出版会、2011年)。

花岡 茂(はなおか・しげる)
日本・エストニア親善協会会長。長野県佐久市議会議員。2004年からサクを中心に都合5回エストニアを訪問、両国の親善に携わる。

林 知充(はやし・ともみ)
建築家。横浜国立大学工学部建築学科卒業、ヴァージニア工科大学大学院修了。エストニア、タリンにて建築設計事務所HG ARHITEKTUUR共同主宰(www.hga.ee)。2012年よりTTK(タリン応用科学大学)建築環境工学部建築学科主任。

カルロ・ファンク(Karlo Funk)
エストニア映画財団理事。映画評論家。

ヤンネ・ファンク(Janne Funk)
フリーランス通訳者(植竹外務副大臣、日本の国会議員、長野県佐久市代表等のタリン市案内・通訳)。

松村 一登(まつむら・かずと)
東京大学大学院人文社会系研究科教授。言語学・フィンランド語学・エストニア語学。主な著作に『言語学・第2版』(共著、東京大学出版会、2004年)、『CDエクスプレス フィンランド語』(白水社、2002年)、『まずはこれだけ エストニア語』(共著、国際語学社、2012年)。

溝端 佐登史(みぞばた・さとし)
京都大学経済研究所長・教授。ロシア東欧経済論・比較経済システム論。主な著作に『ロシア経済・経営システム研究』(法律文化社、1996年)、『ロシア・拡大EU』(共編著、ミネルヴァ書房、2011年)、『国際比較の経済学』(共編訳、NTT出版、2012年)

宮野 恵理(みやの・えり)
タルト大学言語センター日本語講師。著作『まずはこれだけ エストニア語』(共著、国際語学社、2012年)。

マルギット・ユーリカス(Margit Juurikas)
タリン大学エストニア人文学院アジア文化学部講師。日本文化・芸能(狂言)・演劇。『博士の愛した数式』(小川洋子)、『金閣寺』(三島由紀夫)など多数の日本文学作品をエストニア語に翻訳している。

ヤンノ・ユリソー(Janno Jrisoo)
ハンザ商事株式会社代表取締役。日本でエストニア産アルコール飲料の輸入・販売を行う。

吉岡 裕子(よしおか・ゆうこ)
ピアニスト。埼玉県立大宮光陵高等学校音楽科非常勤講師。武蔵野音楽大学大学院修了。CD『ウルマス・シサスク:銀河巡礼~北半球の星空』(CD Baby.Com/Indys,2011年)。

米正 万也(よねしょう・まや)
アニメーション作家。京都精華大学非常勤講師。動画、感覚、音、風景がシンクロする作品制作。ワークショップは世界30都市で開催。主な映像作品『introspection』(イギリス、1997年)、『ks Uks』(エストニア、2003年)、『Wiener Wuast』(オーストリア、2006年)。『メディアアートの世界(共編著、国書刊行会、2008年)など。

 はじめに

Ⅰ エストニアのあらまし

第1章 なぜ「バルト三国」なのか──変容する地域アイデンティティ
第2章 地理と行政区分──「平坦で、豊穣で、岩がちで……」
第3章 領域的変遷──地域名に見る歴史の複雑さ
第4章 島々──伝統と多様性の宝庫
 【コラム1】キヒヌ島
第5章 タリンとタルト──顔(首)か頭か、エストニアの二都物語
 【コラム2】エストニアの名前あれこれ


Ⅱ 言語

第6章 エストニア人とことば──「エストニア語」の成立
第7章 エストニア語はどんなことば?──エストニア語の発音や文法
第8章 エストニア語の社会的地位の移り変わり──言語監督庁長官の見る言語政策
第9章 セト語──国境で分断されたことばと人々
第10章 ヴォル語──復興運動の20年
第11章 民族覚醒の時代とエストニア語──ヤンセン、フルト、ヤコプソン


Ⅲ 歴史

第12章 バルト・ドイツ人──超えねばならない高い壁
第13章 知識人──啓蒙主義と民族意識
第14章 ハンス・クルース──偉大な歴史家か、独立喪失の「戦犯」か
第15章 「民族覚醒」と新聞──新聞の果たした役割
第16章 エストニアの独立──独立戦争の勝利と国際社会からの承認
第17章 二人の偉人──パッツとトニッソン
第18章 シニマエ攻防戦──知られざるエストニア最大の戦い
第19章 在外エストニア人──国外移住の3度の波
 【コラム3】スウェーデンのエストニア「亡命政府」
第20章 記念碑と博物館──過去の記憶のされ方
 【コラム4】知られざる“ゆるキャラ”ヴィグリ


Ⅳ 政治

第21章 「歌う革命」と独立回復──人民戦線と急進的民族主義派の協調と対立の中で
第22章 ヨーロッパ回帰の立役者──レンナルト・メリ
第23章 現代の政治文化を代表する3人の政治家──サヴィサール、ラール、アンシプ
第24章 政治制度と政党システム──発展と安定の基盤
第25章 ナルヴァ──ロシア語系住民の町
第26章 民族政策──ロシア人は少数民族か
第27章 防衛──NATO、EUへの加盟とともに小国なりの自主国防能力を涵養する


Ⅴ 隣国との関係

第28章 ロシアとの関係──ステレオタイプをどう超えるか
第29章 EUとの関係──エストニア人はヨーロッパ人になったのか
第30章 フィンランドとの関係──「兄弟」関係から対等な関係へ
第31章 スウェーデンとの関係──移住者・支配国・少数民族


Ⅵ 経済・産業

第32章 経済概況──体制転換優等生の成果と苦悩
第33章 エネルギー、資源、環境──エストニアの「茶色の金」
第34章 IT──スカイプ発祥の地
第35章 通貨の変遷──クローンからユーロへ
第36章 世界遺産の旧市街──いくつもの顔


Ⅶ 社会・教育

第37章 学校と教育の歴史──「先進」地域としての歩み
第38章 体制転換と教育改革──ハイ・パフォーマンスとその裏面
 【コラム5】エストニアの高校生事
第39章 タルト大学──3度の創立といくつもの呼称
第40章 ユーリー・ロトマン(1922~1993)──「周縁」を生き、思考した人文学者
第41章 社会問題──ソ連時代の負の遺産か、固有の問題か
第42章 スポーツ──世界で活躍するアスリートたち
 【コラム6】結婚観・家族観


Ⅷ 文化・芸術

第43章 民族衣装──民族をまもり、育てた1世紀
第44章 エストニア全国歌謡祭──民族と国をつくった祭り
第45章 祖国を愛する40万人もの歌い手たち──エストニアの合唱音楽
第46章 エストニアの作曲家たち──民族性と革新性の彼方へ
 【コラム7】ウルマス・シサスクとの出会い
第47章 演劇──素人劇団の演劇から現代のプロ演劇まで
第48章 映画──ある1世紀についてのいくつかの場面
第49章 「作品」としてのアニメーション──不思議で深みのある作品群と、アニメーションの真価を知る人たち
第50章 文学──エストニアではみんな知っている作品と作家
第51章 エストニアを舞台とする小説──ソフィ・オクサネンの『粛清』


Ⅸ 生活

第52章 食文化──エストニアの「伝統」的食事とは
 【コラム8】エストニア人と酒
第53章 宗教、民間暦と祭日──エストニア人の一年
第54章 風習、ことわざ、慣用句──エストニア社会のあれこれ
第55章 エストニア近現代建築の過去、現在、未来──「リノベーション」の視点から
 【コラム9】エストニアの雑貨


Ⅹ 日本との関係

第56章 日本・エストニア関係史──忘れられた「歴史の断片」
第57章 エストニアにおける日本の研究──さらなる関係の深化を見すえて
第58章 タルト大学の日本学──オリエント学の発展とともに
第59章 日本との交流──ゆるぎない絆の国エストニア
 【コラム10】友好都市の佐久市とサク


 エストニアを知るための文献・情報ガイド

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