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大津波を生き抜く
本体2,800円+税
ISBN 9784750337357
判型・ページ数 4-6・284ページ
出版年月日 2012/12/21

大津波を生き抜く

スマトラ地震津波の体験に学ぶ

東日本大震災以前の三陸津波の体験はなぜ生かされなかったのか。災害文化を共有することの重要性から、スマトラ地震津波に遭い、生き延びたインドネシア・バンダアチェの人々の体験談を通し、津波襲来時、直後の混乱期、そして復興期をどう生き抜くかを学ぶ。

 はじめに
 津波の基礎知識


第I部 2004年スマトラ地震津波の体験

第1章 超巨大地震と大津波――スマトラ地震津波の概要
 1 超巨大地震、スマトラ地震
 2 大津波によるバンダアチェ周辺の被害状況
 3 アチェという文化・社会
 4 アチェ紛争

第2章 地震発生と津波の来襲――衝撃期から安全確保まで
 1 地震の衝撃
 2 津波の来襲

第3章 津波直後の混乱――安否確認・治療・デマ
 1 家族の安否確認と、行方不明の家族の捜索
 2 医療の状況
 3 デマ
 4 第一次避難場所で
 5 食料と水
 6 テントからバラックへ

第4章 様々な援助――国際的支援と国内的支援
 1 国際NGOや国内NGOからの援助
 2 政府からの援助
 3 金銭的な援助
 4 特別支援
 5 仕事再開への支援
 6 援助とコミュニティ

第5章 復興住宅の建設――生活再建への足がかり
 1 復興住宅への道のり
 2 復興住宅への手続き


第II部 復興の道のりと課題

第6章 被災後の地域の変化――人間関係とコミュニティ
 1 人間関係の切断
 2 コミュニティの変化
 3 人間関係の形成と定着

第7章 復興後の課題――お金の問題とこころの問題
 1 元の生活に戻るまでの時間
 2 収入の減少
 3 基本的なインフラが未整備
 4 「トラウマ」
 5 落ち着きを取り戻す時
 6 表面と心の奥
 7 精神的な強さを回復する術
 8 イスラム教の役割

第8章 支えとしての信仰――イスラムの教え(受け入れる)
 1 「キアマット」(この世の終わり)
 2 被災という事実を受け入れる
 3 災害は「神から与えられたもの」
 4 「神からの試練」
 5 日本人との違い

第9章 災害文化の共有――津波を語り継ぐ
 1 津波の災害文化の欠如
 2 かすかに残る津波伝承
 3 津波伝承が伝わっていたシムル島
 4 津波後の過剰反応
 5 警報への冷静な判断
 6 危険性認知の自己判断力
 7 整備されつつある津波対策
 8 今後の津波の災害文化育成のために

第10章 スマトラ地震津波の体験から
 1 「終わり」と「始まり」
 2 本書の背景


第III部 日本の津波体験――三陸大津波から東日本大震災へ

第11章 災害多発国、日本
 1 日本人は「津波をどう生き抜いてきた」のか
 2 近代日本の津波災害
 3 津波常襲地帯

第12章 三陸沿岸地域の津波
 1 明治三陸津波
 2 昭和三陸津波
 3 チリ津波
 4 三つの津波

第13章 東日本大震災が起きた――津波を生き抜くこととそれを支える力
 1 第一の意味の「生き抜く」こと
 2 第二の意味の「生き抜く」こと


 おわりに
 参考文献
生きづらさの民俗学

生きづらさの民俗学(電子書籍)

抑圧のアルゴリズム
抑圧のアルゴリズム

抑圧のアルゴリズム(電子書籍)

 
性的人身取引

性的人身取引(電子書籍)

性的人身取引

性的人身取引(単行本)

被災地のジャーナリズム
 

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