本体1,400円+税
ISBN | 9784750336961 |
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判型・ページ数 | 4-6・136ページ |
出版年月日 | 2012/11/15 |
「地震予知」にだまされるな!
地震発生確率の怪
小林 道正 著
3.11超巨大地震の記憶も生々しい2012年1月、新聞各紙は競って「今後4年以内の首都圏直下型地震の発生確率70%」と報じた。しかし、この試算には重大な誤りがあった。本書は、いわゆる「地震発生確率」に潜む問題点を、確率の専門の立場から暴く。
はじめに
第1章 4年で地震が起きる確率70%の怪
○読売新聞の衝撃記事
東大地震研究所の正式発表ではない
首都直下型地震の範囲は
新しい現象が起きたのでもなく、最新の研究成果でもない
地震研が指摘する読売新聞の4つの誤り
いつまでのデータを活用した試算なのか
東大地震研グループの事実隠蔽疑惑
訂正記事を出さない新聞各紙の無責任
○政府の発表している確率30年で70%と、どうしてそれほど違うのか
○東大地震研グループの確率と地震調査委員会の確率との違い
○東大地震研グループによる試算
4年以内に70%はいかにして計算されたか?
東大地震研グループの誤り
○そもそも、マグニチュードって何?
マグニチュードとエネルギー
グーテンベルグ・リヒターの法則
の使った地震の回数
今後4年間の地震の回数
余震の減少法則
半年間の余震の数と今後4年間の余震の数
東大地震研グループの再計算の検証
第2章 確率の意味
○確率とはどのようなものか
意味がよくわからない「確率」
間違いだらけの辞典の定義
天気予報の確率
地震の確率も多数の試行が前提
確率概念のまともな説明
同じ条件下での偶然現象が前提
○確率70%の意味
確率70%に基づく実験
確率70%をシミュレーションすると……
確率70%のわかりやすい例
確率70%の事象の起こり方
第3章 東大地震研グループのさらにくわしい分析
○東大地震研グループはどのようにして確率70%を算出したのか
資料はどこで手に入るか
確率70%の計算根拠
首都圏誘発地震を狭義の余震とする根本的誤り
○「余震の確率評価手法」の基本的考え(1)大森公式
東北大地震の余震
○「余震の確率評価手法」の基本的考え(2)グーテンベルグ・リヒターの法則
○ポアソン分布による確率の計算
二項分布からポアソン分布へ
ポアソン分布に従う具体例
4年間に、マグニチュード6.7以上7.2以下の地震が発生する確率
東大地震研グループの4年で確率70%の信憑性
第4章 東海地震発生の30年確率88%の仮面をぐ
○3つのデータから4つめの数値を予測できるか
地震の起きる間隔はBPT分布に従う、と仮定
BPT分布の基になるブラウン運動
BPT分布の基礎としてのズレを含むブラウン運動
BPT分布を設定した理由
αの値の違い
○東海地震が今後30年間で発生する確率88%の導き方
BPT分布の仮定は合理的か
○不適切な「条件付き確率」
条件付き確率とは
東海地震が30年間に起きる確率88%はどう導かれたか
条件付き確率を使うのは適切か
第5章 不毛な地震予知・地震発生確率からの脱却を
○地震発生確率は妖怪
○まともな地震学者の意見に耳を傾けよう
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