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カーストから現代インドを知るための30章
本体2,000円+税
ISBN 9784750336589
判型・ページ数 4-6・328ページ
出版年月日 2012/08/31

カーストから現代インドを知るための30章

金 基淑 編著

「カースト制度」はインド社会を特徴づけるものである一方で、もっとも偏った理解のされ方をしているものの一つでもある。インドでの様々な現地調査に基づき現在のカーストのあり方を明らかにすることを通じて、変わりゆく現代インド社会の実像を描き出す。

 はじめに

I カーストを理解するための基本知識

第1章 今日のカースト――つづくもの・変わるもの
 【コラム1】ネットワークとしてのカースト
第2章 カースト・憲法・優遇政策――カーストをめぐる国家の模索と課題
第3章 「カースト」と「トライブ」――集団範疇をめぐる政治学
第4章 クマーワット〈ラージャスターン州〉――カーストの「生成」
 【コラム2】カーストと部族

II カーストの伝統的仕事を続ける人びと

第5章 チャマール〈ウッタルプラデーシュ州〉――村の産婆さん
第6章 ナーイー〈ウッタルプラデーシュ州〉――村落のメディエーター
第7章 ポトゥア〈西ベンガル州〉――それでも絵語りの仕事は続く
第8章 ワンカル〈グジャラート州〉――機織りとガンディー
第9章 パドマ・サーリヤル〈タミルナードゥ州〉――南インドの伝統的な織工カースト
 【コラム3】疑似親族とカースト

III 存在感を増す中間カースト

第10章 ヤーダブ〈ウッタルプラデーシュ州〉――躍進する中間カースト
第11章 ジャート〈ウッタルプラデーシュ州〉――土地とともに生きる
第12章 コング・ヴェッラーラ〈タミルナードゥ州〉――タミルナードゥ州西部の有力農民カースト
 【コラム4】カーストと映画

IV グローバル化時代を生きる高位カースト

第13章 ブラーマン〈タミルナードゥ州〉――サンスクリットからIT産業へ
第14章 ナンブーディリ・ブラーマン〈ケーララ州〉――ブラーマンの経済的変化と職の選択
第15章 ジェティ〈グジャラート州〉――レスラーの末裔たち
 【コラム5】ラーム・レワリ――カースト・アイデンティティの誇示の場
第16章 ラージプート〈ラージャスターン州〉――「伝統」を生きる人びと
第17章 ナーヤル〈ケーララ州〉――高位カーストの誇りとステータスの死守
 【コラム6】名前の変化と使い分け

V 不可触民・後進カーストと呼ばれる人びと

第18章 ドム〈西ベンガル州〉――持参金をめぐるかけひき
第19章 シュンリ〈西ベンガル州〉――隠ぺいされた地名
第20章 ワンナーン〈ケーララ州〉――神霊を担う不可触民たちの現在
第21章 ティーヤ(イーラワー)〈ケーララ州〉――台頭する後進カースト
 【コラム7】マヤヴァティ

VI カースト社会を生きる女性たち

第22章 カトリー〈グジャラート州〉――染色カーストと女性の仕事
第23章 ポトゥア〈西ベンガル州〉――芸能民カーストの女性と結婚
第24章 マラヤン〈ケーララ州〉――太鼓奏者の陰に隠れた女たちの音楽的才能と新たな役割
 【コラム8】カーストと衣服

VII ヒンドゥー社会以外の宗教集団とカースト

第25章 ムスリムとカースト〈ウッタルプラデーシュ州〉――預言者の子孫を頂点としたヒエラルキー
第26章 マーンガニヤール〈ラージャスターン州〉――人間類型の迷宮への誘い
第27章 改宗仏教徒とカースト〈ウッタルプラデーシュ州〉――平等を求めて
 【コラム9】アンベードカルとカースト
第28章 ベンガル・クリスチャン〈西ベンガル州〉――捨てられたカースト
第29章 ゴア・クリスチャン〈ゴア州〉――ポルトガル支配とカーストの現在
第30章 バウル〈西ベンガル州〉――もう一つのライフスタイル

 参考文献

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