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イスラエルを知るための60章
本体2,000円+税
ISBN 9784750336411
判型・ページ数 4-6・372ページ
出版年月日 2012/07/31

イスラエルを知るための60章

※改訂版が刊行されていますのでご注意ください。

ユダヤ民族主義運動から生まれたイデオロギー国家イスラエルを、国民は、一瞬も退屈な時がない国と呼ぶ。その激動の歴史、多様な社会、そして人々の暮らしの素顔を紹介する。これまで一面的にしか知られてこなかった国の現実を知ることができる一冊。

 

【執筆者一覧】

池田明史(いけだ・あきふみ)
鴨志田聡子(かもしだ・さとこ)
武井彩佳(たけい・あやか)
立山良司(たてやま・りょうじ)
辻田俊哉(つじた・としや)
林真由美(はやし・まゆみ)
樋口義彦(ひぐち・よしひこ)
三上陽一(みかみ・よういち)
村橋靖之(むらはし・やすゆき)
屋山久美子(ややま・くみこ)

 はじめに


I イスラエルという国

第1章 一瞬も退屈のない国――波乱と緊張と多様性の中で
第2章 自然と気候――「肥沃な三日月地帯」の南端
 【コラム1】 世界のユダヤ人とイスラエル


II 歴史

第3章 シオニズム――ユダヤ人ナショナリズムの三つの流れ
 【コラム2】「近代シオニズムの父」ヘルツル
第4章 宗教共同体から民族共同体へ――ヨーロッパ近代がもたらした新たな潮流
第5章 パレスチナへの移民の波――ユダヤ人社会の誕生とアラブ系住民との軋轢
第6章 ホロコーストとシオニズム――悲劇をどう解釈するか
 【コラム3】アイヒマン裁判──陳腐ではなかった悪
第7章 イスラエル独立と第一次中東戦争――民族の悲願達成、戦いの歴史の始まり
 【コラム4】ダヴィッド・ベングリオン──イスラエル建国を実現
第8章 第三次中東戦争と「領土と平和の交換」原則――いまだ達せられない和平の枠組み
第9章 第四次中東戦争から現代まで――40年の変化は大きかったが


III イスラエル歳時記

第10章 夏に迎える新年――ユダヤの歴史に基づく年中行事
第11章 誕生から死まで――世俗的イスラエル人と通過儀礼
 【コラム5】メア・シャリーム
第12章 聖と俗の緊張関係――ユダヤ教とイスラエル社会
 【コラム6】労働禁止の安息日「シャバット」
第13章 産めよ育てよ――イスラエルの出産・子育て事情
第14章 教育重視社会――18歳で大きな転機
第15章 体外受精も保険でカバー――柔軟な医療・社会福祉制度
第16章 イスラエルのユダヤ料理――ユダヤ教の戒律と多様性


IV 多様な言語と社会

第17章 日常語になった現代ヘブライ語――手に入れた自分たちの言語
 【コラム7】イディッシュ語やラディノ語の「復活」
第18章 アシュケナジームとスファラディーム――移民とイスラエル社会
第19章 世界中のユダヤ人を受け入れるイスラエル――3分の1が国外出身
第20章 いろいろ話せて当たり前――多言語社会イスラエル
第21章 活発なメディア――SNS利用時間は世界一
第22章 ホロコースト生存者――高齢化と拡大する格差の陰で
第23章 時代とともに変化し続けるキブツ――自然と社会環境の豊かな生活


V 政治と安全保障

第24章 多党化と不安定な政権――百家争鳴の政党政治
第25章 右傾化するイスラエル――背景に人口構成の変化
 【コラム8】イツハク・ラビン──イスラエル建国からの“象徴”
第26章 「憲法」のない国――将来の憲法を構成する「基本法」を整備
第27章 政治と軍事――安全保障政策は誰が決定しているのか
第28章 国防軍(IDF)とイスラエル社会――「国民軍」から変わるのか
第29章 イスラエルの核戦略――曖昧政策と一方的抑止
第30章 兵器産業と武器輸出――最先端システムを支える柱
第31章 変化するイスラエルの脅威概念――「戦争を強いる」存在への変貌
第32章 情報機関――国家安全保障の根幹
第33章 モサド――失敗の系譜
第34章 軍事作戦と国際法――自衛権の行使か、過剰な軍事力の行使か


VI 経済発展の光と影

第35章 イスラエル経済の変遷――特異な発展モデル
第36章 二つの基幹産業――農業とダイヤモンド
 【コラム9】イスラエル産ワイン――ストレートで味わい深く
第37章 ITからナノテクまで――ハイテク国家の旺盛な起業精神
第38章 共存の夢は遠く――進むパレスチナとの経済分離
第39章 経済を取り巻く課題――国際協調と社会的不平等の是正に向けて


VII 文化・芸術・若者

第40章 イスラエル文学――ヘブライ語の再生・建国とともに
 【コラム10】村上春樹とエルサレム賞――「壁と卵」
第41章 クラシック音楽界――芸術音楽の限界と可能性
第42章 オリエント音楽からジャズまで――移民社会ゆえの多様な音階とリズム
 【コラム11】今あつい「ムズィカ・ミズラヒート」
第43章 元気なイスラエル映画――「芸術的なディベート文化」の結晶
第44章 ポスト・シオニズム論争――「新しい歴史家」が提起したもの
第45章 盛んなスポーツ――そこにも政治の影が
第46章 若者文化――サブカルチャーとバックパッカー
 【コラム12】二都物語――エルサレムとテルアビブ


VIII 外交

第47章 曲折の対外関係――最近は孤立傾向
第48章 米国のユダヤ人――政治的影響力の背景にも変化の兆し
 【コラム13】 キリスト教シオニズム
第49章 米国との「特別な関係」――活発に議論されてきた特別さ
第50章 米国政府の対イスラエル援助――大きな規模を維持
第51章 微妙なドイツとの関係――「殺人者の国」からパートナーへ
第52章 日本とイスラエル――高い関心、でも「遠い国」


IX 中東和平問題とイスラエル

第53章 オスロ和平プロセスとその破綻――行き詰まった和平プロセス
第54章 パレスチナ問題とイスラエル世論――2000年を境に大きく変化
第55章 宗教と政治の複雑な絡みあい――エルサレム問題とイスラエル
第56章 増え続ける入植者人口――パレスチナ人の反対をよそに
第57章 「世界最大の刑務所」ガザ――新たな変化の兆しも
第58章 アラブ系国民――2割を占めるマイノリティ
第59章 占領上の要衝ゴラン高原――シリアとの最前線
第60章 〈終章〉イスラエルはどこに向かうのか――「普通」と「特別」のはざまで


 イスラエルを知るための文献・情報ガイド

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