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モンゴルを知るための65章【第2版】
本体2,000円+税
ISBN 9784750336220
判型・ページ数 4-6・284ページ
出版年月日 2012/06/25

モンゴルを知るための65章【第2版】

21世紀に入り、さらに日々変化し続けるモンゴル。好評を博した『モンゴルを知るための60章』に、新たな研究や知見にもとづく5章を加え、内容構成を細かく分類しなおし、モンゴルの尽きない魅力をさまざまな面から描き出す。

 はじめに――モンゴルを学ぶ意味
 第2版のためのはしがき
 序章 現代国際社会とモンゴル・シナ・中国・日本

I モンゴルはどんな国

第1章 モンゴル人の土地「モンゴリア」――流動的だった国土
第2章 世界に分散するモンゴル民族(1)――モンゴル国と内蒙古
第3章 世界に分散するモンゴル民族(2)――ブリヤートとカルムィク
第4章 地理と気候――寒冷と乾燥

II 牧畜生活と思考・言語・宗教

第5章 長城とシナ「古来の領土」――異なる国境の理解
第6章 北から見た万里の長城――漢族侵略のあかし
第7章 シナの賤はモンゴルの聖――自然観にもとづく平等性
第8章 馬主の国――厳寒の地の遊牧的牧畜民
第9章 農業とモンゴル――遊牧地帯におけるモンゴル人の挑戦
第10章 大草原と遊牧――草原が家畜を育み、家畜が人を養う
第11章 遊牧生活の知恵――自然を活かし自然に生きる
第12章 草原の共生系――自然に見る輪廻の世界
第13章 ヒツジの死体と文化――死体ではなく見慣れた「お肉」
第14章 肉食のジレンマとその克服(1)――経済的側面
第15章 肉食のジレンマとその克服(2)――宗教的側面
第16章 車をウマにしたモンゴル人――運転手は「手綱の人」
第17章 欧米の環境保護論の欺瞞とモンゴル人――毛皮がなければ凍死する人も
第18章 ことばに残る遊牧の伝統――手綱とゲル
第19章 乳製品――モンゴルの白い錬金術
第20章 ウラル・アルタイ語族説――比較言語学の成立と展開
第21章 アルタイ諸語の構造――語頭に子音群やrが立たないなど10の類似性
第22章 アルタイ諸語の分類――アルタイ語族かアルタイ諸語か
第23章 日本語とモンゴル語――難しい日本語の位置づけ
第24章 モンゴル語の世界――家畜語彙(1)
第25章 モンゴル語の世界――家畜語彙(2)
第26章 衛生学と衛生観――畜糞は汚いか
第27章 衛生観ふたたび――紙なしトイレの使い方
第28章 お茶とモンゴル――牧草地帯の偏食を補う食文化
第29章 無愛想に見るモンゴル人の礼節――表面的へつらいより背後の誠意
第30章 ゲルのしきたり・タブー・教育――文化伝承の基本組織
第31章 年の数え方と正月の儀礼――2000年は白の男の龍の年
第32章 テンゲル崇拝――肉体に霊魂を与える生命の根源
第33章 モンゴルの仏教寺院とラマたち――遊牧社会の定住家屋で
第34章 『モンゴル秘史』――随一の古典
第35章 オオカミの両面価値――脅威の中、畏怖と尊敬を抱く
第36章 ブリヤートの仏教文化とミイラ仏――世界最北の仏教文化圏
第37章 ダンザンラブジャーの活躍と遺産――幾多の法難を乗り越え今に伝わったゴビの活仏

III 起源から現代まで

第38章 モンゴル人の先祖と先祖意識――アイデンティティは遊牧的牧畜とシャマニズム
第39章 匈奴がつくった遊牧帝国の伝統――軍事性、社会システム、人種意識
第40章 草原国家の伝統――国名や君主を変えながら受け継ぐ匈奴の伝統
第41章 モンゴル登場の前夜――流動的な国際環境の間隙をぬって
第42章 チンギス・ハーンの求心力――「天降る灰白色の狼」の子孫
第43章 チンギスの世界制覇――世界はモンゴルを中心とする時代に
第44章 オゲデイの帝国建設――チンギス崩御後の政権
第45章 モンゴル帝国とヨーロッパ――オゲデイ崩御でヨーロッパは九死に一生
第46章 ホビライ即位――傍系から本流へ
第47章 ホビライの世界連邦――陸と海の支配
第48章 蒙古襲来と日本文明――中国日本自治区に降らなかった日本
第49章 元朝擾乱――帝国内に鳴る不協和音
第50章 モンゴルの中原撤退――弱体化する帝国
第51章 シナにおける漢の復権――元朝の滅亡とモンゴルのシナ喪失
第52章 元朝復活のこころみ――分裂と統一の時代
第53章 アルタン・ハーンとフフホトの起源――漢とモンゴルの接点
第54章 リグデンと内蒙古の成立――最後の大ハーン
第55章 ハルハの形成――現代モンゴルの17部族の筆頭
第56章 ハルハの清朝帰属――外蒙古の成立
第57章 清代モンゴル人の民族意識――清の同盟者か被征服民か
第58章 ハルハ・モンゴルの独立――清朝の動揺にいち早く反応
第59章 内蒙古自治運動の失敗と日本――徳王の誕生から逮捕まで
第60章 文革中の中国内蒙古における民族弾圧――シナとマルクス主義の合体の悪夢
第61章 人民革命と全体主義の恐怖政治――マルクス・レーニン主義の恐ろしさ
第62章 ウランバートルの歴史――門前町から近代都市へ
第63章 日本人捕虜の抑留とその後――こんにちの友好の陰に
第64章 北アジアのクウェート――牧畜国家から資源大国へ
第65章 知日派駐日大使の功績――日本・モンゴル友好の最前線

 引用参考文献

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