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本人・家族・支援者のためのギャンブル依存との向きあい方
本体2,000円+税
ISBN 9784750335995
判型・ページ数 4-6・272ページ
出版年月日 2012/05/30

本人・家族・支援者のためのギャンブル依存との向きあい方

一人ひとりにあわせた支援で平穏な暮らしを取り戻す

ギャンブルの問題を抱えている人に対し、これまではギャンブル依存症のアプローチで支援するのが一般的だった。著者らもそうだったが、ある時からそれでは回復しない人たちがいることに気付く。著者らが辿りついた新しい支援の考え方とは? 支援者、家族必読。

はじめに


第1章 ギャンブル“依存”にもいろいろなタイプがある――「依存症」アプローチ一辺倒では平穏な暮らしは取り戻せない(高澤和彦)
 ○すべて同じ「ギャンブル依存症」?
  一般的な依存症支援のイメージ
  「依存症」アプローチだけだと支援のミスマッチが起こる
 ○ギャンブルの問題を起こすまでの背景は人それぞれ
  【モデル事例1】競馬で大借金。できる男、田中さん
  【モデル事例2】異動がきっかけで生活がガタガタ、そしてパチンコにはまった渡辺さん
  【モデル事例3】高校時代からスロットにのめりこんだ伊藤さん
  タイプ別ギャンブル依存
  依存症タイプの支援――田中さんの場合
  キャパ小タイプの支援――渡辺さんの場合
  発達障害タイプの支援――伊藤さんの場合
  若年のタイプの支援
 ○「ちょうどよい生活」までの道筋
  なぜ「依存症」アプローチだけでは足りないのか
  社会の変化に合わせて支援も変化する

第2章 私もかつてギャンブルにはまっていた――回復施設「ワンデーポート」のこれまでと支援(中村努)
 ○借金、窃盗、失踪……どん底からはいあがるまで
  高校3年生でパチンコ屋に入り浸り
  窃盗で捕まる
  5年の失踪の果てに
  回復までの道のり
  ワンデーポートのはじまり
 ○発達障害との出会いで支援を見直す
  開設当初の1年はたった10人の利用者
  嫌々やってくる人たち
  2人の対照的な利用者から学んだこと
  発達障害を知って見方が変わった
  支援困難なケースもある
 ○ワンデーポートでの暮らしで何が変わるか
  寮生活で得られるもの
  人間らしく生きること
  ワンデーポートに入所してできること、学べること
  「ギャンブル依存症」と、アルコール依存症との違い
  金銭管理
  「やる気」とは
  ギャンブルが勝てると思っている人
  ギャンブルと犯罪
 ○ネットワークの必要性と、ネットワークの力
  NPO法人としての役割
  「病気」ではなく「問題」

  ●当事者の語り――私がギャンブルをやめるまで

第3章 家族はいったい何をどうすればいい?――本人理解を踏まえた対応の工夫(高澤和彦)
 ○これまでの家族支援は何が問題だったのか
 ○家族相談のすすめ方
  家族の初回相談に向けての情報収集
  家族の初回相談
  家族の見立て
 ○家族への具体的な支援――介入のポイント
  家族介入の第1段階
  家族介入の第2段階
 ○本人への具体的な支援――介入に「底つき」は必要ない
  介入のタイミングはいつがいいのか
  ワンデーポートへの橋渡しと初期の支援計画の共有
 ○相談から、見立て、介入までの実際
  【事例1】軽度の知的障害の疑い
  【事例2】家族に突き放され、部屋に閉じこもる
  【事例3】アセスメントなしで伝えられた「依存症」と「共依存」
  【事例4】うつ病と診断されたが……
 ○人に寄り添い、生活に寄り添う

  ●当事者の語り――私がギャンブルをやめるまで


第4章 借金にはどう対処すればいいのか――家族が知っておきたい重要なポイント(稲村厚)
 ○家族は借金返済の手助けをしてはいけない
  借金の肩代わりは誰のためにもならない
  借金問題の表面化は問題解決のチャンス
  抵抗にあってもくじけない
  家族が回復に果たす役割
 ○あせって債務整理をする必要なんてない
  債務整理をする人が増えたわけ
  債務整理は社会参加のあとでいい
  貸金業者におびえなくてもよい理由
 ○借金からの解放は自分自身を見つめるチャンス
  債務整理のタイミング
  発達障害のケースにおける債務整理の注意点
  家族が恨みを捨てることの重要性
  一律に「ギャンブル依存症」として扱わない意味
  ありのままに生きる生き方――多重債務問題・自殺問題への回答

 あとがき

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