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心理臨床を見直す“介在”療法
本体2,800円+税
ISBN 9784750335988
判型・ページ数 A5・308ページ
出版年月日 2012/05/30

心理臨床を見直す“介在”療法

対人援助の新しい視点

対人援助のための理論や技法は数多くあり、援助者が人を支援する場面では二者の間に必ずそれらが“介在”する。現場の第一線の臨床家がこの“介在”視点に立ち自らの実践を語り、既成の学派や立場の違いを超えて心理療法および対人援助のあり方を再考する試み。

 

【執筆者一覧】

衣斐 哲臣(いび・てつおみ)
津川 秀夫(つがわ・ひでお)
川戸 圓(かわと・まどか)
吉川 吉美(よしかわ・よしみ)
佐野 直哉(さの・なおや)
伊藤 研一(いとう・けんいち)
山田 秀世(やまだ・ひでよ)
三木 善彦(みき・よしひこ)
川畑 隆(かわばた・たかし)
松木 繁(まつき・しげる)
高良 聖(たから・きよし)
坂本 真佐哉(さかもと・まさや)
東 斉彰(あずま・なりあき)
倉戸 ヨシヤ(くらと・よしや)
遠山 宜哉(とおやま・のぶや)
市井 雅哉(いちい・まさや)
惣田 聡子(そうた・さとこ)
北谷 多樹子(きたたに・たきこ)
戸倉 幸恵(とくら・さちえ)
白木 孝二(しらき・こうじ)
山本 智佳央(やまもと・ちかお)
山本 菜穂子(やまもと・なおこ)
吉川 悟(よしかわ・さとる)

まえがき

第1部 “介在”視点の提唱:メタ・ポジションから“介在させているもの”を語る(衣斐哲臣)

 グレゴリー・ベイトソンの一節
 ○○を介在させたアプローチ
 “介在”視点の発想――バドミントン“介在”アプローチの事例
 イルカと出会った日――室戸ドルフィンセンターの一日
 “介在”視点の提唱――穴とアラ、そして今後の展開に向けて


第2部 私の“介在”療法を語る

1 プレイセラピー
 【Introduction】津川流エリクソニアン・アプローチへのアプローチ
 ○遊び“介在”療法への招待(津川秀夫)
  はじめに
  「非指示」という遊び方
  ミルトン・エリクソン
  変化の種
  見立てと手立て
  おわりに

2 箱庭療法
 【Introduction】拝啓 ユング派分析家 川戸圓様
 ○箱庭を介在させて心に関わる(川戸圓)
  はじめに
  激しく瞬きをする4歳のA君
  箱庭療法とは
  「箱庭」と「風景」
  おわりに

3 臨床動作法
 【Introduction】動作を介在させたコミュニケーションの魅力
 ○臨床動作法を介在させた援助の展開(吉川吉美)
  はじめに
  臨床動作法について
  臨床動作法による“介在”のしかた
  臨床動作法による“介在”事例
  おわりに――考察にかえて
   付録:動作課題

4 精神分析
 【Introduction】精神分析を“介在”視点から「大胆に」捉える
 ○「私」と「クライエント」のあいだに“介在”するもの――精神分析的治療構造論の観点から(佐野直哉)
  はじめに
  “介在物”としての治療構造
  “介在”概念をめぐって――単科精神病院臨床での“介在物”
  “介在”という視点からみた個人精神分析的心理療法
  精神分析学における治療技法の発展
  「修正技法」から一個の「治療技法」としての確立へ
  おわりに――私の面接室について

5 クライエント中心療法
 【Introduction】「クライエント中心療法」を介在させた夜中のコラボ
 ○クライエント中心療法を“介在”の基盤として(伊藤研一)
  はじめに
  “介在”療法としてのクライエント中心療法
  幼稚園・小学校時代を通して集団不適応を示していた小学校6年生男子A君の事例
  さまざまな“介在”を支える見立てとフォーカシング

6 森田療法
 【Introduction】山田流現代版森田療法のすすめ
 ○森田療法を介在させる――「あるがまま」を体現させるセラピストの役割(山田秀世)
  はじめに
  現代版・森田療法のエッセンス
  放念と介在
  着手と介在
  観照と介在
  おわりに

7 内観療法
 【Introduction】自己の内面を見つめ自己を探究する手段=内観=“介在”
 ○内観法を介在させた自己探究(三木善彦)
  自己の探究
  内観療法の方法
  内観面接の意義
  摂食障害の女子大学生の事例
  私の“介在”療法としての内観療法

8 心理検査
 【Introduction】K式発達検査を介在させた川畑流発達臨床の世界
 ○心理検査が介在する発達臨床(川畑隆)
  K式発達検査の概要
  介在する場所(1)――子どもと検査者との間
  介在する場所(2)――保護者と検査者(助言者)との間
  介在する場所(3)――検査者と関係者との間
  K式発達検査を介在させることの意味

9 催眠療法
 【Introduction】催眠療法“介在”アプローチ開眼に向けて
 ○治療の場としてのトランス空間とコミュニケーション・ツールとしての催眠現象(松木繁)
  はじめに
  “介在”という観点からみた催眠療法の新たな臨床観・世界観
  コミュニケーション・ツールとしての催眠現象――現象の意味性と利用に関する考察
  まとめ

10 グループ療法
 【Introduction】セラピーにおける“介在”視点は当たり前
 心理療法にグループを介在させることの意味(高良聖)
  はじめに
  グループを介在させる効用
  グループセラピストの役割
  セラピスト覚え書き

11 家族療法
 【Introduction】私の家族療法との出会い
 ○「家族介在療法」あるいは「家族療法介在療法」(坂本真佐哉)
  はじめに
  なぜ「私」は「家族(介在)療法」なのか
  家族療法を心理援助に介在させることの意味
  おわりに

12 認知行動療法
 【Introduction】“介在”視点の有効性は実証できるのか?
 ○認知行動療法は「認知」と「行動」を介在させるのか?(東斉彰)
  メタ・ポジションと“介在”
  認知行動療法とは
  認知行動療法は何を介在させるのか
  おわりに

13 ゲシュタルト療法
 【Introduction】触媒としてのセラピスト
 ○セラピストの“介在”が何よりも要請される心理療法(倉戸ヨシヤ)
  はじめに
  エンプティ・チェア技法
  自立のきっかけをんだエンプティ・チェア技法の例
  気づきをもたらすセラピストの機能
  考察

14 解決志向アプローチ
 【Introduction】質問を介在させる――遠山流「質問学」
 ○質問を“介在”させる援助的会話(遠山宜哉)
  質問を意識する
  ミラクル・クエスチョン
  コーピング・クエスチョン
  質問のことば遣いに現れる前提
  質問の“毒”
  質問の投げかけ方、置き方
  終助詞の味わい
  質問を“介在”させるとは
  おわりに

15 EMDR
 【Introduction】EMDRを介在させることの魅力と期待
 ○EMDRを介在させて否定的記憶を変える(市井雅哉)
  EMDRの評価
  環境が介在している場合
  記憶が介在している場合
  援助の方法
  肯定的資源の少ない場合
  まとめ


第3部 “介在”療法の実践を語る

1 イルカ介在療法の精神医学的効果の研究(惣田聡子)
 イルカ介在療法に携わるまで
 イルカ介在療法とは?
 ハワイでのイルカ介在療法
 研究の概要およびスタッフ
 評価方法
 セラピー・セッションのプログラム
 イルカ介在療法の模索
 結果と考察

2 「怒りのコントロール教育プログラム」を介在させた事例――キレる中学生男子の支援(北谷多樹子)
 はじめに
 事例――エイタ:中学3年生男子
 考察とまとめ

3 描画テスト“介在”アプローチ――児童相談所でのバウムテスト・人物画の活用(戸倉幸恵)
 児童相談所という現場
 描画テストを介在させた面接の進め方の実際
 介在するものとしての描画テストの特性

4 RDIを介在させた自閉症治療――「普通(の人)になること」を目指す療育(白木孝二)
 RDIとは
 RDIの目標
 RDIの特徴と姿勢
 2つの中心テーマ
 RDIの介在の特徴
 おわりに

5 ライフストーリーワーク(LSW)を介在させた社会的養護の子どもへのアプローチ(山本智佳央)
 自分の生い立ちがわからない子どもたち
 子どもに過去を伝える
 施設で暮らす子どもたちのライフストーリーに焦点を当てたアプローチ
 心理職としての支援パラダイムの転換
 LSWを介在させることの意義

6 「ほほえみ」を介在させた地域づくりプロジェクトの実践――なぜ、地域は動き始めたのか(山本菜穂子)
 「ほほえみ」前夜
 「ほほえみ」との出会い
 「ほほえみ」を手にする方法
 「ほほえみ」隊の絆づくり
 「ほほえみ」の介在で動き始めた地域


第4部 “介在”療法論考(吉川悟)

 はじめに
 “介在”という用語をめぐって
 援助技術を「行使する」ということ
 技術はイルカや施術者を超えるものなのか
 再度“介在”をめぐって
 おわりに代えて


あとがき

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