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インセスト 近親交配の回避とタブー
本体5,500円+税
ISBN 9784750335780
判型・ページ数 4-6・432ページ
出版年月日 2012/04/10

インセスト 近親交配の回避とタブー

近親相姦の禁止はなぜ社会に出現したのか、近代社会学の諸理論を再検討し、解明に挑む。人間の祖先である類人猿は、核家族を単位とする社会を構築したが、一方で近親相姦を回避する本来の機能を失う。そこで機能補完のために文化的に禁止する必要が生じたという。

 本書に寄せて
 謝辞

第1章 乱交の黄金時代
 1 はじめに
 2 古典古代における家族とインセスト・タブー(紀元前八〇〇‐西暦三五〇年)
 3 中世期における家族とインセスト・タブー(西暦五〇〇‐一五〇〇年)
 4 インセスト・タブーと近代初期(西暦一五〇〇‐一八〇〇年)
 5 一九世紀におけるインセスト・タブーと家族
 6 憶測による構築物としてのホルド
 7 エドワード・ウェスターマーク(一八六二‐一九三九年)によるホルド推論に関する批判
 8 むすび

第2章 インセストの回避――インセスト・タブーの起源に関する説明の現状
 1 同系交配を回避するためのメカニズム
 2 ウェスターマーク効果を証明する証拠
 3 インセストの結果
 4 インセストの回避とタブーの理論的説明
 5 むすび

第3章 禁止された行為――インセストとその心理学的結果
 1 インセストに関するデータの方法論的な問題
 2 インセスト発生の相対性
 3 むすび

第4章 太古の鏡像――類人猿の社会構造と霊長目の性的回避
 1 類人猿社会の構造
 2 歯の物語と低速レーンで生きたことの結果
 3 霊長目における性的回避の構造
 4 むすび

第5章 核家族成立に先立つホルドの社会組織
 1 中新世期の椅子取りゲームと枝にぶら下がる類人猿
 2 ホミニド進化の素描
 3 ホミニドのホルド
 4 自然選択と強化された社会性
 5 むすび

第6章 家族とタブー
 1 核家族を生みだす選択圧
 2 核家族内におけるインセストと損傷
 3 むすび

第7章 インセスト・タブーの神秘を解く
 1 あらたな説明を目指して
 2 既存の諸説明との比較対照
 3 むすび

 原注
 訳者あとがき
 参照文献
 人名索引
 事項索引

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