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大槌町 保健師による全戸家庭訪問と被災地復興
本体2,600円+税
ISBN 9784750335568
判型・ページ数 A5・256ページ
出版年月日 2012/03/15

大槌町 保健師による全戸家庭訪問と被災地復興

東日本大震災後の健康調査から見えてきたこと

東日本大震災により人口の1割以上を失った岩手県大槌町。震災から約1カ月半後、全国から集まった137人の保健師たちによる全戸家庭訪問が行われた。住民の健康調査や相談活動を通じて得られた情報を整理・分析し、復興への提言をまとめる。

 

【執筆者紹介】(五十音順)
有本梓(ありもと・あずさ)東京大学大学院医学系研究科地域看護学分野
和泉京子(いずみ・きょうこ)大阪府立大学看護学部看護学科
岩本里織(いわもと・さおり)神戸市看護大学看護学部看護学科
上野昌江(うえの・まさえ)大阪府立大学看護学部看護学科
大澤扶佐子(おおさわ・ふさこ)岩手看護短期大学専攻科地域看護学専攻
岡本真澄(おかもと・ますみ)東京大学大学院医学系研究科精神保健学分野
川上憲人(かわかみ・のりと)東京大学大学院医学系研究科精神保健学分野
岸恵美子(きし・えみこ)帝京大学医療技術学部看護学科
草野恵美子(くさの・えみこ)千里金蘭大学看護学部看護学科
小出恵子(こいで・けいこ)岡山大学大学院保健学研究科
小坂志保(こさか・しほ)東京大学大学院医学系研究科成人看護分野
後藤純(ごとう・じゅん)東京大学高齢社会総合研究機構
齋藤美紀(さいとう・みき)川崎医療福祉大学医療福祉学部保健看護学科
阪井万裕(さかい・まひろ)東京大学大学院医学系研究科地域看護学分野
酒井陽子(さかい・ようこ)秋田県立看護衛生学院保健科
佐久間清美(さくま・きよみ)愛知県立大学看護学部看護学科
鹿内あずさ(しかない・あずさ)天使大学看護栄養学部看護学科
城島哲子(じょうじま・のりこ)奈良県立医科大学医学部看護学科
白井英子(しらい・えいこ)天使大学看護栄養学部看護学科
多田敏子(ただ・としこ)徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部
寺本千恵(てらもと・ちえ)東京大学大学院医学系研究科地域看護学分野
堂本司(どうもと・つかさ)東京大学大学院医学系研究科地域看護学分野
西垣昌和(にしがき・まさかず)東京大学大学院医学系研究科成人看護学分野
西田真寿美(にしだ・ますみ)岡山大学大学院保健学研究科
野村美千江(のむら・みちえ)愛媛県立医療技術大学保健科学部看護学科
針金佳代子(はりがね・かよこ)天使大学看護栄養学部看護学科
松岡真紀子(まつおか・まきこ)岩手看護短期大学専攻科地域看護学専攻
宮内清子(みやうち・きよこ)愛媛県立医療技術大学保健科学部
柳瀬裕貴(やなせ・ひろき)東京大学大学院医学系研究科地域看護学分野

 はじめに

第1章 調査の発端と意義
  1.調査の発端
  2.全戸家庭訪問の目的
  3.全戸家庭訪問の意義

第2章 大槌町の概要
 第1節 被災前の大槌町の状況
 第2節 被災後の大槌町の状況

第3章 調査の準備から報告会まで
  1.全戸家庭訪問調査の準備
  2.参加者の募集
  3.参加者の事前準備 調査の手引きの送付
  4.本調査(全戸家庭訪問)
  5.事後処理

第4章 全戸家庭訪問で行った調査の結果
 第1節 人口移動
  1.地震・津波が大槌町の人口にもたらした影響――大槌町2011年5月8日時点の人口ピラミッド
  2.大槌町内の人々の津波被害による住む場所の変化――元住所と現在の住所との比較から
 第2節 全戸家庭訪問による調査の分析からわかったこと
  1.町民の健康課題――地震・津波の影響と元からあった課題
 第3節 家庭訪問で見出された、早急に対応が必要な者・支援の必要がある者の概況
  1.方法
  2.結果
  3.まとめ
 第4節 大槌町民の復興への思い――フォーカスグループインタビュー
  1.インタビューの方法
  2.インタビューの結果
  3.まとめ

第5章 大槌町から学んだこと、復興への提言
 第1節 医療・福祉・保健の被災状況と提言
  1.被災前後の医療資源の状況
  2.被災前後の福祉資源の状況
  3.被災前後の保健資源の状況
  4.大槌町の医療・福祉・保健資源に関わる課題
 第2節 生業の重要性と復興への提言 就業に関して
 第3節 大槌町の仮設住宅の現状と課題
  1.日々の生活の積み重ねが復興後のまちをつくる
  2.生活の基礎としての住環境――仮設住宅の問題点
  3.コミュニティケア型仮設住宅
  4.大槌町の仮設住宅地の難しさ
  5.住環境の抱える具体の課題と後付アップグレード
  6.仮設住宅から復興住宅へ
 第4節 教育の重要性と復興への提言
  1.失われた教育の場
  2.新たな教育ビジョンの萌芽
  3.今後の教育に生かすべきこと
 第5節 母子保健
  1.全戸家庭訪問で見出された問題
  2.これからの課題と対策1
 第6節 成人保健
  1.生活習慣病のリスク
  2.慢性疾患悪化のリスク
  3.震災によって生じた心理社会的問題
  4.今後必要となる支援
  5.医療・保健・福祉体制の整備
 第7節 高齢者保健
  1.震災前から病気をもっていた人の生活に生じた変化
  2.ふつうの生活に津波が与えた変化と新たな健康問題
  3.復旧と復興の高齢者保健に向けて
 第8節 精神保健
  1.大槌町における精神保健ニーズの把握
  2.大槌町における震災後の精神保健の課題
  3.大槌町における精神保健対策
  4.災害支援における保健師の役割
 第9節 総括:保健師活動の戦略として重要なこと――町の復興に向けてのステップ
  1.町民が元気になる保健医療福祉活動を!
  2.町民が戻り、新たな人を連れてくる町づくり
  3.大槌町民同士の生き抜く力をひとつに!

第6章 保健師活動に向けた提言
 第1節 保健師活動の基盤となる家庭訪問――50日目に行う重要性
  1.大槌町での家庭訪問への参加
  2.大槌町での全戸家庭訪問からの学び
  3.まとめ
 第2節 全戸訪問調査ボランティア保健師の学び
  全国から集まった参加者の声
 第3節 大規模災害(津波)に必要な保健師の教育・訓練と派遣方策
  1.東日本大震災の災害としての特徴と保健師として必要なこと
  2.保健師教育で必要な健康危機管理の内容
  3.現任教育として
  4.保健師の派遣について気づいたこと
  5.今後、取り組むべき課題

第7章 全戸家庭訪問におけるマネジメント
 第1節 概要
  1.基本はセルフマネジメント
  2.見える化の組織マネジメント
  3.調査本部の設営と事前準備
  4.調査時のマネジメント
  5.交流・講演会の企画――参加者の学びを深め、町民や役場職員も学べるような工夫
 第2節 衣食住
  1.食生活について
  2.住生活について
  3.衣生活について
 第3節 1日のスケジュール(平成23年4月30日(土)の1日)

 大槌町 保健師による全戸家庭訪問調査(平成23年4月22日~5月8日)日報のまとめ
 寄付者
 全戸家庭訪問 参加者名簿
 大槌町保健師全戸家庭訪問調査関連 報道記事一覧

 編集後記
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性的人身取引

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被災地のジャーナリズム
 
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二極化する若者と自立支援
 

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