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八ッ場ダム

サブタイトル 足で歩いた現地ルポ
著・訳者名 鈴木 郁子
本体価格 2300円
体  裁 A5判 / 縦組 / 並製 / カバー
頁  数 296頁
刊行年月 2004.12
I S B N 4-7503-2020-X
キャプション
1952年の計画発表から延々とつづく、ムダなダム建設計画の象徴となった八ッ場ダム。美しい渓谷と由緒ある温泉街、地元民の苦悩を描きながら、巨大ダムの利権構造を追い、その過程で入手した様々な資料や写真を収録。
内容構成
はじめに 哭くな眠るな、はるかなる我が八ッ場よ
第一部 長野原町の癒しの自然と水を追って
第1章 タニシよ、生き続けたいだろうね
八ッ場ダムに沈む水田/清水の感触/生息するタニシ、ドジョウ、サワガニ……/強酸性の川/ダム建設がもたらしたもの
第2章 ダムに沈む大地を耕す、不条理さ
急がれた補償基準合意の落とし穴/「国土交通省に約束を守らせる会」の発足/ダムに翻弄されたSさんの人生
第3章 先祖の苦労を思うと、ダムはむごい……
失うに惜しい豊かな住環境/野趣に満ちた山里の光景/枯れたワサビ田の水源/すべてが背中の農作業
第4章 構造的不況に曝されたワサビ栽培
祖先が築いた白岩沢のワサビ谷/貝瀬・駒倉への道は岨道伝い/土砂流に泣く東沢のワサビ谷
第5章 本当にダムは必要なんだろうか
木造校舎とのお別れ会/木造校舎の温もり/八ッ場ダムかるた/「ふるさと」を失う哀しみ
第6章 牧水の警告と“想像力の革命”
水没する三つ堂と石仏たち/水が涸れたよりも悲惨なものに/百八灯の精霊送り
第7章 “氷の花”“銭の花”は人の世の常か
社会にもある明暗/存続危ぶまれる過疎化の町/日々脅かされる住環境
第8章 手作り温泉たまご、作ってみませんか?
滋味あふれる温泉たまご/他の水没地の温泉施設
第9章 八ッ場よ、まだ眠るな
第10章 ここのさしみコンニャクは美味(うま)いのです
ダムのために転作もかなわず
第11章 八ッ場の限りある春
「現地再建方式」の甘い響き/山林に自由存す……
第12章 ここもまた“余白の春”か
国有地で進行する大規模工事/神経を逆なでする補償金目当ての面々/宅地六等級で成立/閉じられる“余白の春”的風景
第13章 こんなみじめなダムはない
イワナもサンショウウオも、皆死んだ/自然体の活きた流れ/お上の事には間違いはござりますまい/平成版、「谷中村滅亡史」/補償の落差に泣く
第14章 ……、そして、ホタルは消えた
ホタルの乱舞があった、二〇〇二年夏/本末転倒のホタルの引っ越し作戦を行った、二〇〇一年夏/濁ったたまり水の、二〇〇三年春/たった三〇匹に激減の、二〇〇三年夏/青みどろ浮かぶ、二〇〇四年初春/タニシよ、無事に年越しを
第二部 いらない! 八ッ場ダム
第15章 問う、逆説・まやかしの論理(一)――自然と共生できるか、ダムを造りたい人たちよ
エコスタックのいんちき/だるま落としの手法/八ッ場にも入りこむ、ダム企業ファミリー・環境部門/随意契約の多い「関東建設弘済会」/竣工式記念品となった高額出版物
第16章 問う、逆説・まやかしの論理(二)――防災ダム直下の学校なんて!
ビオトープもまた、ゼネコンの仕事づくり/オオムラサキの生息地を人為的に再生/ほんものの自然感覚を見失わせるのでは?/危険と紙一重の第一小の裏山全域/今度は「折の沢」のホタルの里計画/本当に安全なの? アンカーって/お寒いコスト削減/タニシの殻もさび色に/教育の場が危険防止の防災ダム直下とは?/建設会社の嘘、白日のもとにさらされる/タニシの死滅する日
第17章 あなた、この水飲めますか――八ッ場ダム予定地上流、その“あぶない水事情”
おろかしい酸性水の中和/牛糞まみれの汚水が……/パイロット農法により大量の農薬が流れこむ/「こんな水いらない」といってほしい/上流に大量の廃棄物/吾妻川への影響は?/政・業・官の癒着/受注額の〇・〇五パーセントを寄付/ダム湖さえできなければいい/縄文時代初期の遺跡どうする/常識で曇ったガラスを手で拭え
第18章 気がついていますか、水道料金のカラクリ――ダム建設は水没者だけの問題か
水道料金一トン三八〇円から二〇六〇円に/吾妻川の毒水は下流都県民が飲む/ダム建設費は水道料にはねかえる/「平準化」で値上げは必至/過大な費用対効果の試算
おわりに 変転する時代の糸口を信じて

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